いよいよ最後の週である。明日、搬出する装置に付随するマニュアル、部品などを箱詰めしなければいけなかった。
すると、朝イチで新部長に呼び出され、別室に連れて行かれた。Mさんの提出してきた工程表を見せられて「どう思う？」と聞かれた。スッカスカで片付けどころかまったく仕事する気がないように見えた。新部長から「こんなんやとは思わなかった」と言われたが、そんなん最初からわかっていたことだった。このやり取りで1時間浪費した。
この部署が閉鎖になるとわかってから、ここの人たちの本性が完全に白日の下に晒された。自己中で怠け者でひたすら卑怯である。今までこの人たちを庇ってきた新部長も東京のTさんも遂に呆れ果てている。
だからといって、ざまあみろとも思わない。そんな事思ったところで、私の仕事が減るわけではない。私には明日までに用意しなければいけない物があった。Yさんの助言通り、粛々と箱詰めした。
私は言葉を信用していない。その人の行動を見ている。だから手を動かしたい。
