びーの独り言

どこいくの?どっか。

2012/08/14(火)年休「旅行6」

 5時15分「東横イン」のロビーで大学友人Sと待ち合わせ。川内―八代―熊本。
 肥薩おれんじ鉄道は川内と八代を結んでおり、九州新幹線の開通により第三セクターになった。乗るのは2回目。川内駅のホームに停まっていた電車は熊本のゆるキャラくまもんだらけだった。ポスター、天井、座席のヘッドカバーにくまもんが描かれていた。網棚にはぬいぐるみとトートバッグ、座席には実物大のくまもんが座っていた。くまもん人気にあやかろうとはいえ、ここまで徹底的にやると清々しかった。想定外の演出になごんだ。
 熊本駅到着は9時。タクシーで蔚山町のガソリンスタンドへ。最近ガソリンスタンドでは激安でレンタカーが借りれる。車種はホンダのフィット。久々の運転だったから最初ブレーキやアクセルがきつかった。サンダルを履いていたのもミスチョイスに思えた。熊本市内には私の大嫌いな路面電車が走っていた。道がわからずに迷いまくった。
 レンタカーを借りた目的は天草観光だった。熊本から天草までのルートは、三角半島、大矢野島天草上島天草下島
 まず初めに三角西港に寄った。三角西港は明治時代に港湾が整備され、当時の石積埠頭が残っている。木造の旅館や公民館なども残っていた。実は三角西港のことは今朝まで知らなかった。ノスタルジックな雰囲気でなかなかいい場所だった。
 大矢野島へ渡る橋は1本しかなくひどく渋滞していた。大矢野島に渡ってからも渋滞していた。想定以上だった。かなり時間をロスした。
 物産館で昼食。1800円の刺身定食にしたが、私の肥えた舌で大丈夫かという懸念があった。鯛、ハマチ、イカ、タコ、ハモが盛り付けられていたが、ご飯は海苔の佃煮で食べた。
 物産館の隣にある「天草四郎メモリアルホール」に入った。名前が胡散臭いと思った。600円。展示が中途半端でちぐはぐだった。スタートには織田信長フランシスコ・ザビエルのマネキン。天草四郎が主役なのに?小学生にもわかるようにと努力してるんだろうけど、難しい用語がたくさん出てきて私でもわからない箇所があった。最後の説明ビデオはなぜか3D。3Dを意識した演出がなされていて、内容よりも演出に注意がいってしまった。やたら眠く。天草の入り口にこのような施設を作り、観光客を誘導しておいて、ぼったくってがっかりさせるのだから、とても残念としか言いようがなかった。
 天草上島に入ると渋滞は解消されたが、今度は眠くなった。この旅行中は睡眠不足が続いているからなあ。運転しながらたまにふらついていた(ぉぃ。
 道の駅に併設されていた「サンタマリア館」に行った。500円。隠れキリシタンに関する展示がなされていた。こじんまりとした施設だったが、コンセプトがしっかりしており好感がもてた。個人でやっている資料館のようだから、若干客観性に欠け、内容が偏っているようにも感じたが、許容範囲内だろう。印象的だったのは、隠れキリシタンが幕府から隠れ、信仰を守っているうちに独自の発展を遂げてしまい、逆にキリスト教の異端になってしまった、という下り。だましだましやっているうちにそれが本当になってしまったのは脳ミソの作用として仕方ないところ。弾圧されてる限りどこにも出口はなかったと言える。幸せになるための宗教が争いを産み出す。文字通り命懸けで自分の神を信じることができる。そこまで突き動かしたものはなんだったんだろう?今はとても自由な時代で恵まれていると感じさせられた。
 天草下島に移動し、16時半「天草キリシタン館」に行った。ここの資料館は普通に充実しており、天草島原の乱について詳細な説明がされていた。最初からここに来ていればよかった。
 帰るのがしんどくなるが、せっかくここまできたのだから、天草下島の南にある崎津天主堂と大江天主堂に行った。この2箇所は明治時代になって信教の自由が認められてから建てられた。今も現役の教会である。崎津天主堂は漁村で一番高い建物だった。崎津はひっそりとした漁村であり、道は狭く、建家は低かった。深くきれこんだ入江はとても青かった。大江天主堂は崎津から少し離れた山の上に建っていた。ここもまた静かな場所だった。人里離れた場所だからこそ信仰が続いたのかもしれない。
 19時過ぎ外は暗くなり、一気に熊本まで帰った。眠くもならなかったし、渋滞にもはまらなかった。熊本到着は21時半。いつもの「東横イン」。Sと近くのラーメン「黒龍江」に行った。ここは初めて熊本に泊まったときに行った場所。レバ刺しを食べたのを覚えている。今日もレバ刺しとビール。こんなにラーメンがうまかったなんて。すっかり忘れていた。
 天草は観光スポットが分散しておりとても一日では回り切れなかった。どこかに泊まって2日がかりで回るのがベター。資料館がいくつもありすぎる。統合することができないのだろうか?何もない崎津の集落が一番印象的だった。一日中運転して疲れたが、うまくまとめることができたと思う。