びーの独り言

どこいくの?どっか。

2020/11/22(日)「藤並」

 7時半、起床。結局、ベッドの真ん中に陣取った猫を避けて、ベッドから落ちないように寝た。まさか猫と共に一夜を過ごすとは思わなかった。思い出となる出来事だった。
 朝食も豪華だった。目玉焼き、ハム、焼きのりなど。醤油の原型となった金山寺味噌があった。昨日のDVDでそのままでも食べれると言っていた。さすがに塩辛かった。
 午前中は昨日同様おばさんと話した。10時頃に玄関の衝立が届くと言っていた。9時半頃に電話があり、おばちゃんと外に出た。周りの家を見て崎津を思い出した。ちょっと行ったところが海だった。堤防からは入り江が見下ろせて、そこには市場があった。昔は砂浜だったけど、台風の時に浸水したから堤防ができたとのこと。ほどなくしてワゴン車がやってきた。普通の家族が乗っていた。ご夫婦が降りてきて、衝立を下ろした。衝立はパーティションではなく、旅館にありそうな巨木を切り出したものだった。道が狭くて車が入れないので、皆で衝立を民宿の前まで運んだ。後で聞いたところ、この人たちもお客さんだそう。
 そっからまたおばちゃんと話していた。10時半がチェックアウトかなと思っていたが、さらに隣のおばちゃんが加わった。この人が猫の本当の飼い主。隣のおばちゃんも負けず劣らずよくしゃべった。隣のおばちゃんに庭に吊ってあった干し柿をもらった。干し柿と言っても半熟。見た目が若干グロテスクで菌は大丈夫かと思ったが、いってみた。とにかく甘くて濃厚。ジャムみたいなペースト状。柿ってこんなにおいしかったんだな。
 隣のおばちゃんが帰ってもおばちゃんと話していた。時計は12時を回った。さすがに今日の予定が怪しくなるレベルだった。ようやく12時半に宿を後にした。また1年後におばちゃんに会いにいこう。いいご縁をいただいた。
 今日の予定は有田鉄道廃線跡探索だった。本来なら藤並駅から回るつもりだったが、昨晩の調べでは最初は湯浅から出ていたらしい。というわけで、大仙堀へ。
 大仙堀には昨日も行ったが、まさか今日もいくことになるとは。ここが有田鉄道の起点だった。有田鉄道はみかんを運んでおり、大仙堀から各地に船で輸送していた。1915年に営業運転。紀勢本線よりも早かった。1959年、紀勢本線と平行する大山堀から藤並駅の区間が廃止。2002年全線廃止。
 歩鉄の達人を頼りに藤並駅まで歩くことにした。4kmだからなんとかなるだろう。実はこの区間、まったく痕跡は残っていなかった。ほとんどが道路、または紀勢本線の複線化に使われていた。結局、埃っぽい国道を延々と歩かされるはめになった。これは大失敗だった。
 14時過ぎにようやく藤並駅の観光案内所に到着。若い女性が一人で勤務していた。地図をゲット。電動アシスト付き自転車を借りた。真っ赤で前輪が2つついていた。バックミラーまであった。初めて見た。
 ここからの区間はずっと遊歩道になっていた。ちょっと行ったところで廃線跡紀勢本線から徐々に分かれていき、紀勢本線廃線跡をオーバークロスした。これは有田鉄道の方が紀勢本線よりも早く敷設された証拠だった。
 もうしばらく行くと、駅のホームがあった。道中はほとんどまっすぐで周りはみかん畑だらけだった。季節柄たわわにみかんが実っていた。時折、肥料が強烈に臭かった。のんびりとした風景だった。みかんを積んだ電車がみかん畑の中を走っている光景が目に浮かんだ。
 何度もホームがあり、たくさんのみかん畑を越えると、SLが現れた。有田川町鉄道公園だった。SLの後、さらに進むと公園になっていて芝生の上でキッズがたくさん遊んでいた。SLの後方にはレールが敷かれていて、その先にはディーゼル機関車があった。
 その時、ディーゼル機関車が動いた!えっ?一瞬、目を疑った。すると、さらに奥にあった急行系も動いた。なんだこれは?動態保存してることはまったく知らなかった。
 公園内にある有田川町鉄道交流館に入った。マニアむけではなかった。
 動態保存しているということは車庫がある。さらに奥に行ってみると、なんと終点金屋口駅がそのまま残っていた。これは感動的だった。昭和のレトロな雰囲気そのまま。これはまさに中央弘前駅だった(現役だけどw)。駅の隣には有田鉄道の本社。これまた昭和の建物。その横のバスターミナルもキテた。この一帯だけ完全に時が止まっていた。
 遅い遅い昼食を食べられる場所を探したが、執念が足りなくて見つからなかった。公園に戻り、ベンチに座り、おばちゃんからもらったみかんを2個食べた。
 16時、公園を後にした。30分で藤並駅に到着。観光案内所に自転車を返却した。
 藤並駅には、小さな駅美術館があった。昔、このブログにコメントをくれた人がなぜかこの美術館を宣伝していた。有田川町は絵本の町を標榜している。なぜ絵本なんかは全然わからない。美術館に入ると、若い女性が受付をしていた。入ってすぐに私にはまったくの不釣り合いの施設だとわかった。展示している絵本を見て、すぐに引き上げた。
 藤並1654の和歌山行きに乗った。辺りは薄暗くて、海南駅に着く頃には真っ暗になっていた。
 ホテルまでの途中でなんとドムドムがあった。とりあえず先にプリンスイン海南。GOTOなのに4000円だった。高いホテル取ってしまったなあ。期待した部屋はほぼ東横イン。しかも、椅子は座り心地悪いわ、壁も薄いし。コスパ悪かった。
 夕食をどうするか結構調べたが、よさそうなところがなかった。というわけでドムドムw。絶対、記憶に残る奴や。店内は年季が入って、昭和の雰囲気。てりやきバーガーのセットを頼んだ。味は可もなく不可もなく。うーん、特徴がない。ビッグドムならピクルスが入ってるのだろうか?
 19時、地域共通クーポンを無理矢理使うために海南駅に戻った。セブンイレブンw。赤穂の時と同じマスクを探したが、売り切れorz。明日の朝食や飲料などを無理矢理買った。井出商店のラーメン4袋は明らかにやり過ぎ。
 今、雨が降っているので、明日には止んで欲しいな。