びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/08/13(金)年休「鹿児島」

 起床は7時半。昨日の段階で始発の鹿児島中央行き特急が運休になることは確定していたので、少し遅めに起きた。状況を整理すると、今日は鹿児島のホテルや飲み屋を予約していて、明日は新門司からのフェリーを確保していた。昨日、散々考えて予定通り鹿児島に行くつもりだった。日豊本線よりも新幹線の方が信頼できると思ったからだ。問題はしらす台地の鹿児島まで行けるかどうかだった。どうしても竜ヶ水駅の土砂崩れのイメージがあるんだよなあ。
 テレビでは九州各地の降水量を表示していた。九州のどこかしこも降ってる状態だった。特に熊本から九州北部が局地的に大雨になっていた。この状態は一週間くらい続くそうだった。アナウンサーが「無駄な外出はせず命を守る行動をしてください」と叫んでいた。
 チェックアウトは8時。外は黒い雲が全面を覆いうっとうしい曇り方をしていたが、雨は降っておらず、町は通常通りのように見えた。雨が降ってないのはいい傾向に思えた。マスコミは煽り過ぎではないか?駅までバスに乗ろうとしたら、出たばっかりだった。まさかの1時間待ちだったので、駅まで歩くはめに。30分もかかった。
 宮崎駅で状況を確認すると、鹿児島中央方面は始発から2本目の特急が南宮崎で運転取り止めとなっていた。狙っていた3本目が動くかどうかはわからなかった。逆方向の大分までは通常運転だった。九州新幹線は集中豪雨のため午前中2時間に1本しか動いてないとのことだった。期待していた新幹線も危ないのか?これは大分もあるのではと心がぐらついた。すると、鹿児島中央行きの3本目の特急が動くことが確定した。これでようやく鹿児島行きを決心した。新幹線だって明日も悪いなんてことはそうそうないのではないか?それに少しでも動くならそれに賭けたい。決意表明として明日の特急券も合わせて買った。乗車券8470円、自由席特急券1250円、新幹線自由席券5490円。本来なら18きっぷだったんだけどね。
 余談ではあるが、熊本や福岡行きのバスも一部運休ながら動いていた。志布志からサンフラワーでの脱出も考えたが、日南線が一部不通だった。宮崎空港は知らん。
 921特急きりしま5号は定刻通りに出発した。車両は昨日と同じくつばめだった。自由席にはそこそこ乗っていた。
 都城までは山の中ばっかりだった。都城から先の列車交換で対向列車が7分遅れのアナウンスがあった。その後、雨が強烈に降ってきた。北永野田駅の列車交換で対向列車が15分遅れだった。その後国分駅まで徐行運転した。ずっと強烈な山の中だった。乗り鉄としては少しでも長く乗ってられるというメリットもあった。国分駅到着は69分遅れだった。国分駅からは平地になったからか通常運転になった。海が見えてきた。桜島が見えると鹿児島に来たという気分になるのだが、海岸線が見えただけで、上の方は何も見えなかった。
 1238鹿児島中央駅到着。観光案内所でホテルとむじゃきの場所を聞いた。
 すぐに昼食。むじゃきにしようかと思っていたが、それだけでは腹が減りそうな気がしたので、アミュプラザの地下にあるこむらさきへ。別に味の印象はなかったが、前にも食べたから選んだ。あっさり豚骨なのに細麺。これは印象に残らないはずだ。最後に食べた付け合わせのたくあんが鮮烈にうまかった。
 鹿児島市電に乗り、天文館通まで。連接だが、後ろの車両が極端に短い謎編成。170円。高い?前に来た時は皆で席を譲り合っていて、鹿児島の人は特別親切という印象があった。
 天文館通でむじゃきを目指した。右折したが、なんか違うので反対方向に行くと、明らかに違った。地図を広げてたら、赤いポロシャツのおばさんがやって来て「どこかお探しですか」と声をかけられた。有名かき氷店に行く時に間違う人が多いそう。私も見事に反対方向に来ていた。おばさんは手にラミネートした地図を持っていた。ボランティアだろうか?やはり鹿児島の人は親切なんだなと思った。
 14時、むじゃき。当然並んでいた。店頭のしろくまは両手を万歳して、72周年と書かれた旗を持っていた。以前来たときはペンキ塗り立ての張り紙だった。この熊はいつもなにかしらしているものかもしれない。
 かき氷を持って来た店員さんが「上から見たらしろくまの顔に見えます」と説明してくれたが、私はしろくまに見えたことがなかった。前々から量が多いことは知っていたが、やっぱり途中でギブアップしようかと思ったくらいだった。鹿児島に来た目的は晩飯なのにここでお腹いっぱいにしてどうする?水だから大丈夫と謎理論。
 1445、サンデイズインにチェックイン。3900円。新築で朝食付きってすごいな。この朝食500円らしい。12階建てでコロナで客室埋まらないんだろうな。
 昔、天文館通で飛び込みで宿を探したことがあった。アホほど宿があったのに全滅した。さすが観光都市鹿児島と思ったもんなんだが。
 15時半、維新ふるさと館。本来は開館からがっつり見るつもりだったが、雨のせいでわずか1時間半だけとなった。鹿児島がいろいろな時代に歴史に登場する人物を輩出してきたことを説明している。特に明治維新西郷隆盛大久保利通は別格である。萩でもそうだったが、明治維新の立役者たちは極めて狭い範囲から輩出されている。局地的なムーブメントがやがて日本を動かす大きな波になった。結局、全部見れるわけでなく、悔しいから本を一冊買った。もし、明日電車で足止めされたら読もうと思う。
 一回ホテルに帰って休憩。
 18時、黒福多。3回目。ここの黒豚がこの旅のハイライト。ここに来るまでは黒豚には癖がありおいしくないと思っていた。しかし、ここの黒豚は私の認識を根底からくつがえした。私の中で鹿児島イコール黒福多となってしまった。
 予約したと思ったら通ってなかったが、普通に入れた。目的の黒豚しゃぶしゃぶが2人前しかなかったので戸惑った。店員さんに聞いたら1人前でもOKだった。皿に盛り付けられた肉を見てると、まったく見覚えはなかったが、舌が味を覚えていた。普通の豚肉のコクが濃縮した感じ。基本的に和風タレだけど、塩ダレでもごまダレでもおいしかった。肉自体がおいしいからだろう。
 この店、赤坂に支店があったが、だいぶ前に潰れてしまった。書き込みでは味が落ちると書かれていた。鮮度が悪くなったからかなと勝手に思っている。
 鹿児島では雨のために思ったようにはいかなかったけど、久しぶりにおいしい物を食べることができて満足だった。これからも頑張ろうという気持ちがわいてきた。また頑張って食べに来よう。
 一応、明日の新幹線は予定通りとJR九州は言っている。頼むぞ。