びーの独り言

どこいくの?どっか。

2005/08/28(日)「滋賀探索②」

 8時スタート。Sと相談して木之本に行くことにした。高速に乗ってGO!
 ④木之本地蔵院(木之本);北陸本線木ノ本駅からすぐ。北国街道沿いにある。地蔵大銅像、名勝庭園がある。身代り蛙も有名。小さな焼き物で片目をつぶっている。目が悪くならないらしい。少し観光地化されていて、賑やかなところだった。それよりも北国街道の雰囲気がとても良かった。昔ながらの街並み。
 ⑤観世の里歴史民族資料館(高月);木之本より1駅南に移動。湖北地方には数多くの寺があり、観音様があちらこちらに点在している。それらの基本となる知識を吸収。聖菩薩から十一面観世音菩薩になり千手観世音菩薩となる。この辺りを探索するなら一番最初に寄りたいポイントだ。因みに湖北地方にはなんと130近くの寺がある。
 ⑥渡岸寺(高月);本日のメイン。⑤の隣にある。十一面観世音菩薩が有名。国宝指定されている。古びたお堂があって、中に入ると驚いた。巨大な十一面観世音菩薩が優美に立っており、その左側には大日如来、右側には阿弥陀如来。ここの十一面観世音菩薩は国宝指定されている7体のうちで最も美しいと言われる。高さ190cmの1刀彫り、穏やかな顔の耳の下あたりに2面、額の上に7面、さらにその上に1面。腰は右側に少し傾いていて、右手は膝まで伸びている。みんなを救えるようにとのこと。素人の私でもこれは凄いと思った。全体のバランスが非常に良い。脅威のセンスと技術。織田信長の手から逃れるために住民が土に埋めて隠したのもうなずける。誰かとまた来たい。
 ⑦「すし慶」(木之本);北国街道沿いにある割烹。さば寿司が楽しめる。10畳くらいの立派な和室に2人きり。庭では水の流れる音。少し高いがお金を払う価値はある。午前中でかなり満足していたが、ここでこれからの作戦会議を開いた。とにかく1日では回りきれないくらい寺が多いのだ。
 ⑧黒田観音寺(木之本);駅前の観光案内で勧められた。普段は連絡しないと開けてくれないが、観光バスの後についていって、なんとか入れてもらえた。少し怖いおじいさんが管理していて、少しにらまれてるんじゃなかろうかと思いながら、2人だけで狭い畳に座って御厨子に対峙した。御開帳。中から千手観世音菩薩がお姿を現した。199cmの1刀彫り。これも別の意味で凄い。腕は18本。6本は印を切っている。他の手は仏具を持っている。どうしてこれほどのものが、普段人がいないようなとこに安置されているのだろうか?とにかく見事である。
 ⑨石道寺(木之本);山の中に静かに建っている。御厨子が開かれると、とても女性的な観世音菩薩。素朴で癒される感じ。案内のおばさんとしばし談笑。こういうトークも面白い。
 ⑩己高閣、世代閣(木之本);湖北仏教文化圏の基点になった場所だが、現在は廃寺になっているので、本尊等を保管庫で管理している。建物は平成になってから作られたので、仏像が安置されているものの全体的な調和はない。それぞれおじいさん1人ずつに案内してもらった。
 長浜城(長浜);日が暮れたので南へ向かい長浜を観光。ここは豊臣秀吉が建てた城。1980年代に復元された。中には資料が展示されている。ポイントは、京極氏、浅井長政豊臣秀吉山之内一豊と城主が替わったこと。少しもの足りない。
 ⑫長浜鉄道スクエア(長浜);知らなかったのだが、現存する日本最古の駅は長浜である。なんと明治15年築!ここは日本で7番目に鉄道が開通した場所。大阪から大津は鉄道、大津から長浜までが船、長浜から鉄道で日本海側に抜ける。なるほどね。古くは鉄道の要所であったが、街中に汽車が通るのを避けたために、今では米原にその座を譲っている。
 帰りはSを大津まで送って一緒に遅い夕食。場所が変わってもする話は同じw。夜の1号線を通って部屋に着いたのは23時半。くたくただ。
 今回の旅の感想は、興味がなくても逝ってみるものだということ。自分1人では行かないとこを回ることで意外な発見と出会えるものだ。引越し以前は全く想像もつかなかったのだが、滋賀は歴史のある場所である。なぜかほとんど観光地化されてない。したがって訪れる人もほとんどいない。寺を管理も地元の人が交代でやっていて、必ず説明してもらえるのが嬉しい。本尊を間近で独り占めできるのも魅力。誰かに邪魔されることなく、静かに歴史に思いを馳せるのならとてもいいところだ。どこかしこでも織田信長が焼き討ちをしたことで恨みを買っていたりするw。