びーの独り言

どこいくの?どっか。

2023/05/04(木)祝「七戸~八戸」

 起床は440。道の駅おがわら湖。朝食後、昨日のブログを修正。行きたい施設がたくさんあって時間がとても足りないのに、施設が開くまでやることがなかった。仕方ないのでフロントガラスについた大量の虫を掃除した。施設は軒並み9時開館だった。レールバスはさらに遅く10時からだった。ずっとなんとか妙案はないか悶々としていた。悩んでもしょうがないのにである。ようやく考えがまとまった。レールバスは千載一遇のチャンスでここで外すと後悔しそう。確実にレールバスに行くため、施設は後回しにすることにした。人間の自由意志とは、やらないことを決めることだけである。10時まであまり面白くなさそうだけど、南部縦貫鉄道の起点である野辺地駅から廃線跡探索することにした。625、出発。
 時間がたっぷりあったので小川原湖を見ることにした。小川原湖公園。小川原湖は日本で11番目の大きさ。一番深いところでも25mらしい。湖面は穏やかで薄い水色。朝日が逆行でやたら眩しかった。650、出発。
 7時、二ツ森貝塚世界遺産。緑の原っぱに竪穴式住居が二棟あった。施設はまだ開いてなかったので、先を急いだ。よく考えると、貝塚があるということは海が近かったのだろうか?
 縄文時代の遺跡は別に世界遺産だけでもなく、そこらじゅうにあった。別に東京とか他の地域に遺跡がないわけでもなく、これは単純に地方が文化の中心になることがなかったので、縄文しか取り上げるものがないからだと思われた。北東北と北海道の縄文時代が独自の文化だとしたら、その比較となる他の地域も独自であり、世界遺産になってもおかしくないのでは?今回の世界遺産登録は17を数えた。もしこれらをすべて回ろうとしたら大変な労力である。まさしく「縄文沼」だ。
 735、野辺地駅南部縦貫鉄道の起点であり、青い森鉄道の現役の駅であった。子供の頃から名前から辺境のように感じていた。ここには日本最古の鉄道防雪林があった。杉が線路に沿って一列に並んでいた。2km続いてるらしい。言われなければわからないレベルだった。750、出発。
 南部縦貫鉄道はしばらく東北本線の旧線に沿った。旧線とは言え大幹線の東北本線だけあって、突堤はやたら高く、作りは重厚だった。確か記憶だと、南部縦貫鉄道は旧線部分を国から借りていたが、国鉄がJRになってから賃料を求められて廃止となったはず。
 805、西千曳駅。最初の駅。元々は東北本線千曳駅だった。路盤はわかったものの駅があった場所はよくわからなかった。
 820、後平駅。ホーム跡があるらしかったが、路盤すらわからなかった。
 8時半、坪川駅。集落を抜けて田んぼの畦道の行き止まりに不自然な突堤と橋台があった。現役時代は突堤の上に駅があったとのこと。
 845、道ノ上駅。集落の中。路盤すらわからなかった。
 成果が少ないのでこの先はすっ飛ばすことにした。
 時間があったので東北新幹線七戸十和田駅へ。見た目は新函館北斗のようにガラス張り。観光っぽい人が降りてたけど、そんなに多くはないかな?観光するならレンタカーしかないだろう。
 9時半、南部縦貫鉄道七戸駅。昨日は一台も停まってなかった広い駐車場は車だらけだった!時間を潰してる場合ではなかった!昨日は機関庫にいたレールバスが今日は2両ホームに出ていた!乗車体験には長い行列が!なんで早く来なかったんだ!
 昨日のおばちゃんを見つけて話しかけた。「そこにいるの町長よ」と言われた。「町長が観光の目玉になるようレールバスを町で買い上げたのよ」。おばちゃんと町長との距離感が近いと思った。
 その後に列に並んだ。後ろにいた年輩のご夫婦と話しが盛り上がった。地元の人だった。奥さんが「保存会の人たちは東京から自腹で来てるのよ」「集団就職の時はこれに乗ったのよ」と言った。おじさんは「元運転手が運転するのよ」と言った。地元の人のの距離感が近いなあ。
 レールバスの定員は60人だったが、30人ずつ案内していた。第一陣の30人がレールバスに乗り込むと、第2陣の受付が始まった。私の少し手前で締め切られて第3陣となった。
 町長がホームの上で挨拶をした。それをテレビカメラや観光客が撮っていた。完全にお祭りだった。町長の「出発進行」のかけ声とともに、汽笛を鳴らして、満員のレールバスは発車していった。乗ってる人たちは窓から身を乗り出して手を振っていた。みんな笑顔で溢れていたいた。
 レールバスは100mくらい走った後に停車して、今度は戻ってきた。ヘッドライトが点いていた。駅に停車すると、係の人が「もう一往復します」と言った。そりゃそうか。
 第2陣が終わって、いよいよ乗り込む番になった。手動のバスのような折り畳みドアの前には駅員さん風の人が立って、記念乗車券に鋏を入れていた。カチカチカチカチ鋏を打ち鳴らしていた。灰色の安っぽい合成皮革のロングシートに座った。天井は低く、今の路線バスよりも一回り小降りの広さだった。運転席は幅方向の真ん中にあった。これも珍しいかな。
 駅員さんのアナウンスとともに、レールバスが動き出した。レールと車輪の揺れがガタガタと伝わってきた。サスが弱いらしい。トロッコまではいかないけど、似たような揺れだった。これだけでも乗った価値があると思った。
 折り返しでは、制服を来た運転士のおじいさんが車内を通って、前から後ろに移動した。手には金属製の治具を2つ持っていた。レバーのようだった。鍵代わりなのだろう。
 2往復目はずっと動画を撮った。おそらくもう二度と乗れないかもしれないから、その楽しくて貴重な時間を記録した。
 おじさんが運転席に移動する運転士さんの腕を握って挨拶していた。奥さんは降りてから町長に声をかけられていた。ご近所の距離感が近いと思った。
 最後にグッズを買った。おばちゃんが売り子をしていた。今日はキーホルダーを買った。お礼を述べて、1040、出発。
 八戸の博物館で国宝の土偶を見たかったが、時間的に余裕があったので寄り道することにした。
 11時、十和田市現代美術館。駐車場に少し並んだ。外には草間彌生の水玉模様のかぼちゃやキノコのオブジェなどが並んでいた。いい天気の下で子供らが遊んでいた。
 美術館の壁には見覚えのあるイラストが大きく書かれていた。つり目の少女。作者は奈良美智。青森の人らしかった。確か信楽で見たような?昨日も青森県立美術館の常設展の奥の方に見えていた。昨日の常設展に行かなかったのが悔やまれた。
 1125、入場。中は風変わりだけど、斬新なオブジェが並んでいた。なんかわからないけど、凄いという感じ。見ててイヤな感じにはならなかった。パンフには一つ一つの作品について解説が書いてあった。こういう補助線がないと意図はわからないだろう。でも、意図がわからなくても、どれもインスタ映えするのは確かだった。もしかしたら現代美術とは写真を撮りたくなるようなものを指してるのかもしれない。
 最後に少し美術館から離れたところにある家を見に行った。この家は二階部分の一部が切り取られており、吹き抜けになっていた。昔、何かで見たことがあった。現実で見ると、写真ほどのインパクトはなかった。細かいところが見えすぎるのもどうかというところか。1315、出発。
 十和田に来たのであれば、名物のバラ焼きを食べたかった。あれはとてもおいしかった。1325、バラ焼き大衆食堂「司」。コインパーキングの中にあった。凄い人が並んでいた。30分から1時間待ちという事で、ギリギリいけるかなと思いエントリーした。ベンチに座ってブログを打った。そしたら、隣に座っていた夫婦が呼ばれて、続けて新しくカップルが座った。私はブログを打ち続けた。ここで打っておけば、夜寝る時間が早くなる。そしたらどういうわけか隣のカップルの方が先に呼ばれた。なんで?そっからは飛ばされてるのではないかとの疑惑が付きまとった。いつまでも呼ばれることはなかった。1時間経って、もう時間がなくなるので、出ることにした。怒り心頭だった。追い討ちをかけるように駐車場で200円取られた(激怒)。また十和田に来ることがあっても、この店だけは使わない。
 怒りを沈めるために眠気覚まし用のブラックブラックを噛みながら八戸に向かった。
 1520、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館。ここには国宝の合掌土偶があった。縄文後期の遺跡からは漆を塗ったいろいろな物が出土していた。これは珍しかった。青森が漆の産地だからかもしれない。
 こないだの函館市縄文文化交流センターでも、隣接する垣ノ島遺跡から出土した漆製品を展示していた。こちらは漆製品としては世界一古いらしく(6000年前)、漆の技法が日本発祥かもしれないとのこと。
 ここは合掌土偶のみならず遮光器土偶を初めとするたくさんの土偶が出土していた。青森が土偶が凄いと言われるのはここのことかもしれない。
 国宝の合掌土偶は、土偶が三角座りをして手を合わせているものである。その形が珍しいから国宝されたようだった。1615、出発。
 時間が余ったので、1640、蕪島。昨夏に行ったけど、うみねこはいなくて神社も閉まっていた。今回は予想をはるかに越えるうみねこがいた。「アーアー、アーアー、アーアー、アーアー、アーアー、アーアー、アーアー、アーアー」うるさかった。予想を上回るくらいそこらじゅうにいた。あらゆる柱に止まってるし、地面にもたくさん座ってた。座ってる奴らは卵を温めているらしい。「近寄らないで下さい。卵を守るために襲ってきます」とずっとテープが流されていた。辺りには強烈な魚くさいイヤな臭いが漂っていた。地面は白い糞だらけで真っ白に染まっていた。おそらく糞の臭いだろう。居心地はすこぶる悪かったが、インパクトは強烈だった。1705、出発。
 かなり腹が減ってたので、八戸市内で海鮮でも食べようかと思ったが、港の方は閉まってるし、繁華街はゴミゴミしてて車を停める気にならなかった。高速で移動しながらパーキングで食べることにした。八戸道の八戸ICから乗った。
 緑の看板にティーカップがあったので、1755、折爪PA。コンビニやんけ!スルー。
 1845、東北道岩手山SA。「岩手山レストラン」。佐助豚みそ焼き丼。これは普通にうまかった。腹減ってたのもあるし。
 ここで明日の店を予約した。うまく予約できたので、一気にテンションが上がった。19時半、出発。
 ぶっ飛ばした。120km/h区間に入ってすぐに、「ビシッ」というガラスの割れたような大きな音が鳴った。銃撃されたかのような今まで聞いたことのない大きな音だった。
 20時半、前沢SAで車を確認したけど、暗くていまいちわからなかった。2110、出発。
 疲れたので築館IC下車。2210、道の駅おおさき。ブログを打たずにすぐに寝た。