7時起床。三連休は車でどこか行こうと思っていたが、強く行きたいところはなかった。とりあえず松本に行こうと中央道を目指すことにした。エンジンをかけると、レミオロメンが流れてきて、一気に気分が盛り上がった。820、出発。まずは給油から。
ナビはほとんど乗ったことのない京葉道路を示していた。幕張ICから乗ると、三車線で高い防音壁。なんとなく見覚えがあった。小松川を過ぎてから、道がよくわからなかったが、ナビの案内通りに首都高環状線、池袋線に乗った。ナビは馬鹿だけど、首都高では役に立つと思った。戸田南の表示があった。ここはボートで何回か通ったことがあった。あれっ？中央道目指してるのになぜ埼玉？
ついに美女木JC。信号があったが、二度目だから大丈夫だった。左は関越道、右は東北道。中央道ないやん！行き先を変更して、関越道にしようかと思ったら35km渋滞！マジか！東北道も17km渋滞。詰んだorz。仕方なくまだマシな東北道方面へ。外環道がまた混んでて、なかなか東北道にたどり着かなかった。東北道に行くのなら、こんなルートは通らなかったのに！
東北道も混んでいた。蓮田SAは大渋滞していて諦めた。1145、羽生SA。3時間でまだ羽生？何してんだ！！！
佐野藤岡ICで下車して、佐野ラーメンを狙うことにした。すぐに見たことないくらい行列しているラーメン屋を発見した。これは期待できそう。でも、1時間は待ちそうだな。受付しようとすると、よくわからなかったので他の店に行くことにした。きっともう少し先に行けば、空いてるところもあるだろう。
12時半、「絹屋」。老舗らしい。入ると、ケバい化粧のおばあさんが出てきた。派手さは大阪のおばちゃんを越えていた。老舗ラーメン屋の雰囲気が台無しだが、記憶には残りそう。佐野ラーメンは、一度食べたことあるが、印象になかった。調べると、麺は青竹で踏んだ平麺、スープは醤油らしかった。ここは醤油が標準だが、塩、味噌も選べた。醤油を選択。ラーメンは、喜多方ラーメンの麺を縮れさせた感じで、味は「喜多方ラーメン坂内」をさらに濃くしたような感じで、とてもうまくてビックリした。チャーシューもワンタンも味玉も全部うまかった。総合力が非常に高かった。渋滞でぐったりしてた心が一気に晴れた。誰かを連れて来たいくらいうまかった。うまいものは人を幸せにする。
北関東道の佐野田沼ICから、東北道を経て、再び北関東道の壬生IC下車。
1420、下野薬師寺歴史館。東北道に入ったのは、ここが目的だった。ここは寺跡であり、奈良時代に戒壇堂が置かれていた。戒壇堂とは僧侶になるための認定機関で、東大寺、筑紫観世音寺の三ヶ所にしかなかった。あまり語られることのない奈良時代の栃木にそのような重要な施設があったというのが不思議だった。
歴史館の説明は当然ながら難しかった。そもそも戒壇堂自体がマニアックな上に、しかも現代に忘れ去られていた寺跡。また奈良から遠く離れて資料もほとんど残ってないと思われた。
寺跡には、原っぱに礎石が並んでいて、説明のレリーフが設置されていた。まるで明日香のようだった。ただすぐ横は墓地で雰囲気を味わうには無理があった。
16時、次はどこに行こうか悩んだ。宇都宮で行きたいところはあったが、元々住んでた街だし、貴重な三連休を使ってまで行きたい感じではなかった。強引にルートを戻すことにした。北関東道の壬生ICから先ほどの佐野田沼ICを通過し、高崎JCから関越道へ。
関越道は初めてだった。練馬から100kmで、新潟までは200kmだった。1705、太田強戸SAで給油。
だんだんと山が近づいてきた。左手に変な形の山があった。榛名山だろうか？山の中に入るとひたすら上りとなった。上り坂のサミットには谷川岳SAがあり、すぐ関越トンネルとなった。中には側壁の少し高い所に歩道があった。一瞬、歩いて通れるのかと思ったが、避難路のようだった。とにかく長いことは覚悟していたが、本当に長かった。途中で事故でも起きたら死ねると思った。目の前が開けると、川端康成の文章が思い出された。「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」。雪国ではなく、薄暗い山の中だった。
後で調べるとトンネルの長さは11kmで、こないだの山手トンネルができるまでは日本の道路トンネルで一番長かった。
1835、塩沢石打SA。新潟まで行くかどうか考えたけど、別に何かをやりたいわけではないので、ここで車中泊することにした。
まだ窓を閉めきると暑いので、先週買った網戸を試すこてにした。いい感じだけど、トラックのエンジンがうるさい。そんなもんだろう。
今日は三連休の渋滞の怖さと、ナビを頼りにしてはいけないことを思い知らされた。ナビは渋滞を避けながら最も早いルートを選んでいたようだが、それにしても美女木JCはない。佐野ラーメンで救われたけど、まさか下野薬師寺しか行けないとは思わなかった。
千葉に引っ越してから車であちこち行くぞと思ってたが、いざその段階になると特に行きたいところがなかった。しかも、今日のように渋滞で疲れるなら、車よりも電車の方が良さそう。とりあえず今回は旅に出てしまってるので、行きたいところを一つでも多く潰していく作戦。それも一つの旅である。
