- 作者: 池上彰
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/06/17
- メディア: 新書
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池上さんの9冊目。講談社現代新書3部作の第3弾らしい(第1弾「わかりやすく<伝える>技術」(既出)、第2弾「相手に「伝わる」話し方」(紹介予定))。池上さんだから買ってみたけど、今さら勉強法なんてという感じだった。
「勉強法」と書かれているが、勉強法から想起されるイメージと内容がまったく違った。一度途中まで読んだけど、今までに出てきた内容と被っているように思えて超眠かった。もう一度読み直したところ、さらに退屈さが加速した。既出の新聞切り抜き術が出てきたからだ。新聞を切るのは時間がかかるし、ファイリングも煩雑だ。ネットではなく新聞を推奨する理由に納得がいかない。ネットの方が記事の信憑性が低いような書き方をされても、実際アメリカでは紙媒体は衰退しているのだが?また新聞の情報は公共的すぎて教科書みたいだ。でも、本当に知りたいのは最先端の情報。池上さんは既出のデータを組み合わせてから動いても対応できるとしているが、私はそうは思わない。今の時代、確証の怪しいような段階から動かないと遅いと思う。また新聞による負の部分については解説されていない。間違った情報を流したり偏向報道に関してはどう考えているのだろうか?何紙も新聞を読んでる人なんてプロ以外にいませんよ。昔は受動的にしか情報を得られなかったが、今は自分で情報の真偽を判断する時代だ。新聞にこだわるのは池上さんの長年の習慣と解説の仕事のためであり、一般人には実行が難しいと思うのだが?
池上さんの本の特徴として、本筋と関係のないところで部分部分でへぇと思うことがある。池井戸潤をお薦めしているのは激しく同意。ずっと狙っている真山仁や松本清張も推薦しているので読みたくなった。それから通勤電車で本を読むのは私と同じだが、1時間で1冊を読むのは早すぎる。情報を集めているだけで文章を楽しむようには思えない。
この本は出張中の3日で読んだが、既出の内容と被っていたから1回しか読まなかった。池上さんのプレゼンや表現の方法に関する本はあまり面白くない。そういうのは実践で鍛えられているし、いまさらという感じがする。