びーの独り言

どこいくの?どっか。

吾輩は猫である

吾輩は猫である (新潮文庫)

吾輩は猫である (新潮文庫)

 夏目漱石の第2弾。あまりにも有名すぎる作品。冒頭の「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」の一文は、日本人のほとんどが知っているのではないか?けれど、どんな話なのか知らなかった。
 猫の視点を通じて、一風代わった登場人物たちのやりとりを描いている。第1章は非常に面白くてたまらなかった。本来ならそこで終わっていたはずが、好評だったためにずっと続くことになったそうだ。第2章以降はだんだんと面白くなくなった。登場人物のやりとりが明治という時代背景で繰り返されるものだから、感覚が全然わからなかった。浄瑠璃や芝居や仏教や儒教や外国文学とかが引用されてもねえ。ところどころに深い話が書かれてはいるものの、ほとんど物語は展開することもなく、500ページを越えてもだらだらしてて、どういう最後になるのかと思ってたら、ほとんど打ち切りに等しい、あっけなく寂しくて強烈な最期。今だったら抗議が来るんじゃないか?