- 作者: 大村平
- 出版社/メーカー: 日科技連出版社
- 発売日: 1989/08/01
- メディア: 単行本
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大村氏の第11弾。八重洲ブックセンターで購入。
ORという言葉は知らなかった。オペレーションズリサーチの略である。「科学的方法および用具の体系の運営方法に関する問題に適用して方策の決定者に問題の解を提供する技術」のことである。主なものにLP(線形計画法)、PERT、シミュレーションがあるが、これといった体系はなくてかなり曖昧らしい。
今回の大村節によれば「人生は全てゲーム。勝つ努力をするのは当たり前。ただ勝ったといって思い上がるのは見苦しいし、負けても世をはかなむほどではない。ゲームだからルールは守ろう。」「迷いには2つある。その一つは、価値観や人生哲学の不徹底によるもの、もう一つは意志決定に必要な情報が完全には揃っていないにもかかわらず決断を迫られるもの。」
本筋とははずれるのかもしれないが、効用という概念が面白かった。腹が減るほど食べ物がおいしいが、2倍食べても効用は2倍にならないというものである。10倍食べないと効用は2倍にならないらしい。これでピンと来たのは、楽しむためにはほどほどがいいということである。我慢しておけば楽しみも大きそうである。
人はいろんな場面で意志決定している。たいていは様々な条件を鑑みて選んでいるのであり、計算のみで選べるような単純なものではない。今後、こういう話が出てきたときに、こういう方法がある、ということを知っておく程度。