びーの独り言

どこいくの?どっか。

2006/11/12(日)「栗東ハーフ」

 2年ぶり2回目のハーフ。初めての単独参加。走る目標が欲しかった。強烈な動機はあるのだが、それでも途切れてしまいそうなのだ。思惑どおり普段の生活に十分なアクセントを与えていたと思う。夏以降、結構走っているが、不摂生を断ったおかげで食欲も止まらず、全盛期に比べれば約10kg増のまま(涙)。練習でも重いのは今までのレポートどおり。どこまでやれるのかは全く未知数だった。
 朝、起きると昨日からの雨が続いていた。空は暗く泣いていた。ツキのなさを恨むより、行くの止めようかと思った。けれど、Fさん夫妻に応援要請していたし、そのうちに晴れ間も覗いてきた。とりあえず行くしかないのだ。スタート時間が決まっているということは、弱い心を封じ込めるいい方法である。
 貴生川出発は8時。草津線で手原まで。シャトルバスがあったが、徒歩で栗東市民体育館。栗東はJRAのトレセンがあることで有名。昨年には日本で一番住みやすい町にも選ばれた。地元でも「市はお金持ちだ」と言われたりする。参加費2000円なのに、Tシャツ、保険、シャトルバス、100人の大会関係者って贅沢。参加者は404人、市民体育大会だな。やたら小中学生が多い。体育館で着替え、独りぽつんと待っていた。グランドでの開会式も独り。ジャージを着てるとはいえ寒かった。
 スタートは9時半。気温は寒いが、走るにはちょうどよい。アスファルトはまだ濡れていたが、雨は止んでいた。ハーフの部には113人がエントリー。参加者はジャージを脱ぎ捨て、思い思いにアップしてた。みんな速そうだ。自信がないとエントリーしないよな。特に関西でジョグを趣味とする人が少ないような気がする。私だって昔は「なんでそんなんで体力使うの?もったいないやん」って思ってたし。「1分前」「30秒前」、緊張感が高まり、バンッ、と号砲一発。みんな一斉に飛び出した。やっぱみんな速いんですが(汗)。応援の誰かが「ラスト21キロ!」と叫んだ(爆)。
 駅に向かいすぐに右折して東海道に入った。街道筋の雰囲気はよかったが、最初からめっさしんどかった。かつて経験ないくらい辛かった。明らかに入れ込みすぎだった。貴重品を入れていたポシェットの重みが気になって気になって、どこかにいるはずのFさん夫妻に渡したくて仕方なかった。5km通過は26分50秒。こんなんでしんどいのか?このころになると集団がばらけほとんど単独走になっていた。ようやく自分のペースが掴めてきた。どうやら誰かと走りたいのではなく、追い上げるのがいいらしい。細かいアップダウンが続くコース。あんまり得意じゃないんですが。
 恐れていたのは折り返しの滝。このコースは県道を山に向かって走るのだ。スタート前の誰かが「滝の前の上りがきつい」と言っていた。そこにたどりつく前にすでにヘロヘロであり、迎えた上りは地獄でしかなかった。あのコーナーまで行けば、って頑張った先にもっと強烈な坂が現れた。汗でごまかしながらマジ泣いた。歩いてるのと変わらない速度、ついに上りきるまで歩いた。13km地点の折り返しで滝なんて見えなかった。大きなコーン以外、視界に入らなかった。やっとその先は下りがメイン。ひたすら快調に飛ばすことができた。ほとんどが山道+田んぼの中だった。
 残り3kmの表示、小さいけど鋭い上りがあって足が止まった。あとは長かった。あの「あと○km」の表示は、それまでにそれ以上の距離を進んで来たにもかかわらず、まだ○kmもあるのか、と思ってしまう。ゴールのグラウンドに戻ったときには、喜びとかじゃなくて、これでもう終わるかと思い、ほっとした。
 着替えていると首筋がつって悶絶した。結局Fさん夫妻を確認することはできなかった。独りで手原駅まで歩いた。なんでもない距離なのに物凄く遠くに思えた。
 記録2時間1分29秒。2時間が切れなくて残念。でも、最初からタイムの戦いではなかった。普段からちゃんとやってないと駄目だということが身にしみてわかった。時間が経つにつれて悔しくなった。2年前と比べて明らかに悪い。2週間後のつくばでこれの倍を走るかと思うとゾッとする。その日が命日になりかねない。なにはともあれ、今日のところはこれがベスト。現在地点がわかってよかった。課題もたくさんわかった。頭の中、真っ白。とりあえずゆっくり休んで、明日からまた頑張ろう。