- 作者: エリヤフ・ゴールドラット,三本木亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/05/18
- メディア: ペーパーバック
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ビジネス書コーナーに行けば必ず目につく本。本屋事情がよくない三雲でも発見できた。全米250万部突破の肩書きは信用できるのか?噂には聞いていたが本当に小説形式。しかも推理小説を読んでいるようで面白い。分厚いが一気に読める。
それでも内容はかなり複雑。大雑把に言えば、工場でシステムが稼動しているときボトルネック(律速段階)がシステムのスピードを支配する。生産性を上げるためには、このボトルネックをいかに稼動させるかがポイントとなる。喩えれば、鎖を引っ張ったとき強度は一番弱い部分の強度に等しい。ボトルネックが改善されると別のボトルネックが現れる。時には需要がボトルネックになる。
考えてみたのだが、結局、状況に応じて取るべき対応が変わる。これが必勝法というのはない。でも、人間は過去の成功モデルにしがみつく。このメンタルモデル(先入観)が最大の敵だ。人生には多くの変数がある。全ての変数をそろえることは不可能だ。だから人は数値代入法でしか生きられない。どんどん新しいことにチャレンジしてメンタルモデルを破壊せよ。また、何か対策を取ると、別のとこの平衡が崩れて、新しい問題が発生する。全ては繋がっている。関係なさそうなものも繋がっている。人の間と書いて人間だ。人と人は繋がっている。繋がりをを意識せよ。依存関係を見極めよ。
意外にも壮大なスケールで話は展開する。騙されたと思って読んで欲しい。読み終わったとき新しいことに気づいた自分がいるだろう。