びーの独り言

どこいくの?どっか。

縄文土器ガイドブック

 いろんなところで縄文土器を見ているが、全体像がよくわからなかったので買ってみた。前回レビューした「縄文土偶ガイドブック」とともに買った。この著者もこないだレビューした「考古地域学を学ぶー戸沢充則の考古学」の中の一人である。
 縄文時代の場所と時間ごとに現れる土器の特徴について解説している。土器の形式名はとても多くて、しかもどの部分をもってして形式に分類されてるのかがわかりにくくて、頭がかなり混乱した。同じ特徴で本来なら同じ形式に分類されるのに呼び方が違うケースや、Aという特徴とBという特徴の両方が見られるものがあったり。この本を読んだ後で、博物館に行って「◯◯式」とか書いてる土器を見ても、「そういえばそんな形式あったけど、何が特徴だったっけ?」という有り様。さらにこの本に載ってない形式も大量にありそうだった。名前は最初に発掘された場所で命名されるらしく、時代とはなんの脈絡もない名前になっている。しかも、論文で新しいことを主張したいからかすぐに「△△式」って名付けてしまってるような?形式については、一つ一つを覚えていくしかないが、すべてを覚えるのは無理だと思われる。ローカルなのは別にほっとけばよく、大雑把に把握するのがいい。
 やはり気になるのは縄文などの装飾がなぜ発生したかである。東日本には装飾があり、西日本には装飾はあまりない。東日本では日本独自の祈りの文化が発展したのかもしれない。西日本には中国や朝鮮からの文化の影響が強かったか?今の関西の気質が装飾よりも実利を重んじるのは、遥か縄文の昔からだったかもしれない。
 この本を読んで縄文土器のことがよくわかった。あとは実物を見て調べてを繰り返して、どこまで特徴を覚えるかだな。