びーの独り言

どこいくの?どっか。

2023/04/02(日)「筑波」

 起床は6時半過ぎ。道の駅しもだて。電話をしてたので4時間くらいしか眠れなかった。外はもう寒くなくて、車のエンジンをかける必要もなかった。昨日と違って天気は曇っていた。朝食後ブログを修正。今日は桜咲く筑波鉄道廃線跡を自転車で走りたかった。レンタサイクルの場所を調べると、近くの筑波山口駅跡で借りれるようだった。無料駐車場もあるみたい。810、出発。
 8時半過ぎに筑波山口駅跡に到着した。駅跡はバスターミナルになっており、路盤の側面にはたくさんの桜が咲いていた。元ホームの上には運動する気満々の格好をした人がたくさんいた。こんなに人気あるのか?無料駐車場はなんと満車。こんなに朝早いのに?
 近くに駐車場を探した。最初、筑波山の上の方に行った。とても歩いて筑波山口駅まで行けるようなところではなかった。次に田んぼの中に迷い混んだ。田んぼからは筑波山の全景が見えた。威風堂々とした裾野を伸ばし、山頂は印象的な二股。中腹はピンクで斑になっていた。かなりの桜がありそう。結局、駐車場はなかったorz。
 せっかく前日近くに泊ってたのに、なんでもっと早く出発しなかったのか?悔やんでも悔やみきれなかった。自転車は諦めて、車で回ることにした。諦める前に、無理矢理路駐して、駅の写真だけでも撮ることにした。なんかウォーキングのイベントをやってるみたいだった。それで駐車場が満車になってるのか?また駐車場の一部を工事していて、いつもより狭くなってるようにも見えた。写真を撮ってると、駐車場から一台の車が出ていった。これはチャンス!車までダッシュして、駐車スペースの奪取に成功した。よかった。
 9時、駅でレンタサイクルを申し込んだ。500円。既に自転車は残りわずかだった。もう一組後ろだったらアウトだった。危なかった。自転車は嬉しい5段変速付きだった。レンタサイクルってよく変速なしで、ギア低めがあるんだよな。それから電動とか。電動はラクなんだけど、今回の趣旨には合わないわ。ここの運営はよくわかってらっしゃる。カッコいいヘルメットも借りた。軽かったけど、ブカブカで着け心地はよくなかった。
 925、出発。筑波鉄道常磐線土浦駅から水戸線岩瀬駅を結ぶ全長40kmの路線だった。全線が自転車道に転用され、つくばりんりんロードという名前になっていた。筑波山口駅は全線40kmのちょうど中間にあった。全線を走破するには80km必要だった。昔、走破したしまなみ海道はそれくらいあったが、今の私の体力ではとても無理だと思った。今回は筑波山口駅と土浦駅を往復することにした。それでも40kmあった。行けるかどうかはその時次第だった。
 路面はアスファルトできれいに舗装されていた。地面の表示や距離表示もきちんとしてた。何より道の両側には桜が咲いていた。私の好きな廃線跡と桜のコラボ。もうこの世のものとは思えないシチュエーションだった。この旅行に出る前は筑波鉄道のことなんて考えてなかった。筑波鉄道跡がサイクリングロードになってることは知ってたが、廃線跡に桜が咲いてるのも知らなかった。神様を信じない私でも神様が導いてくれたに違いないと思えるくらい奇跡的なことだった。
 周りはずっと田んぼだった。左手には筑波山から連なる山が続いた。やはり中腹はピンクに染まってる箇所があった。路盤はまっすぐで遠くまで見渡せた。変わりのない景色が続いた。
 950、北条駅跡。ホームだけが残っていた。地図を見ると全線は筑波山から続く山々に沿っていた。鉄道が山の際を走るのはよくあることだった。問題はここに鉄道を通すくらい町があるのかどうか?北条は筑波山神社門前町とのこと。知らなかった。気にはなったが、廃線跡を差し置いてそっちに行くつもりはなかった。
 1010、常陸小田駅跡。対向型ホームの交換可能駅。昨日から車で走っていると小田城の表示があるのが気になっていた。小田城は最弱の戦国武将と呼ばれる小田氏の居城だった。路盤はなんと小田城跡の真ん中を貫いていた。これは凄かった。せっかくなのでちょっとだけ寄り道して写真を撮った。城の中の路盤は完全に切り取られていて、どこを通っていたかはわからなくなっていた。自転車道は城の周りをぐるっと迂回していた。1020、出発。
 この辺りから強烈な逆風に悩まされることになった。漕いでも漕いでも前に進まなくて、ちっとも気持ちよくなかった。対向の自転車たちは気持ちよさそうだった。そのうちの一組が「帰りが心配だね」と言った。私は頼むから帰りに風向きが変わらないように願った。
 1040、田土部駅跡。ホームに桜が咲いていて美しかった。自転車に股がったまま、写真を撮っていたら、思いっきりこけた。左膝の皿を地面のコンクリートに強打した。やっちまった。折れたんじゃないかと思ったくらい。続いてめまいがしてきて息苦しくなってきた。すぐのところにベンチがあったのでしばらく休んだ。だいぶ痛かったけど、膝は大丈夫そうだった。左手甲を少し擦りむいていた。なんだかんだ疲れてたのかもしれない?引き返すことも考えたが、まだ半分しか来てなかった。ここで止めたら後を引きそうだった。なんとか頑張って先に進むことにした。1055、出発。
 1110、藤沢駅跡。対向式ホームで交換可能駅。ここもホームに桜が美しかった。
 11時半、昨日写真を撮った場所を通過。何台か車が停まっていた。わかるわ~。
 1135、虫掛駅跡。一輪車に乗ってる人たちがいて、ホームに一輪車を何台も置いていた。
 1155、真鍋駅跡。終点土浦駅の一つ手前。ホームだけがポツンとあった。ここで初めて信号が出てきた。近くには飲食店がたくさんあった。明らかに町の中になってきた。
 町の中を走っていると、やがて常磐線の架線が見えてきた。土浦駅が近いことを表していた。
 1210、JR土浦駅。3時間近くかかった。自転車には似つかない大きな駅だった。かつてつくばマラソンの時に駅前に泊ったことがあったが、その時の記憶はまったくなかった。堂々と自転車のコインロッカーがあったのには驚いた。自転車のステーションを探したが、よくわからなかった。場違いに感じてすぐに折り返した。
 帰りは前半とはうってかわって快調だった。やはり風の影響は大きかったか?
 1225、真鍋駅跡。ここで昼食にした。吉野家。牛丼特盛玉子、味噌汁。最近、ダイエットで自制してたけど、今日はいいだろ?一気に食べた。腹が減ってたのかな?太ももや肩が痛かった。でも、まだいける。行かねばならない。1245、出発。
 1255、虫掛駅跡。1315、藤沢駅跡。お腹が痛くなってきた。牛丼を食べると決まってこうだ。トイレはあったが、まだ大丈夫そうなので先を急ぐことにした。13時半、田土部駅跡。いよいよお腹が痛くなって、苦悶の表情を浮かべながら無心で自転車を漕いだ。
 1345、常陸小田駅跡。小田城跡歴史ひろばのトイレに駆け込んだ。トイレは新しくて、何よりトイレットペーパーが最上級だった。なかなか公衆トイレでは珍しい。
 ここには小田城に関する展示があった。ネット記事で「最弱の戦国武将」って書かれていて、小田氏のことを知ったが、小田城がどこにあったのかは知らなかった。「最弱」なんて書かれて地元の人はどう思っただろうか?記事は「負け続けたけど、何度も復活したのは、地元の人に支持されてたから」と結ばれていて、いい話っぽく終わっていた。展示は詳しかったけど、疲れた頭にはあまり入ってこなかった。1420、出発。
 1435、北条駅跡。よく見ると島式ホームだった。この先、あと一駅だと思ったら、強烈な向かい風になった。あまりにも強烈だったので遂には歩いてしまった。
 1510、筑波山口駅跡。自転車の返却時間まで2時間弱余っていたが、疲れ果てていてこれ以上先に進む気はなかった。自転車を返却した時、他のレンタサイクルはすべて返却されていた。
 車に戻り、荷物を片付けたり、ゆっくり休んだりした。疲れたけど、ここまで来たら昨日の「ペンギン」に行きたかった。まだ開店には時間があった。せっかくなので筑波山神社に行くことにした。1535、出発。
 1545、筑波山神社の駐車場は500円。毎度神社について書くことないんだよな。お参りしただけ。本当は登山するとこみたい。歩いて上ってもいいし、ケーブルカーやロープウェイで行くこともできる。それはそれでまたの機会に。お土産物屋で、納豆入りのうまい棒のようなものを買った。1615、出発。
 「ペンギン」の近くの真壁に行くことにした。真壁のことは知らなかったが、重要伝統的建造物群保存地区らしかった。1640、真壁伝承館駐車場。閉まっていた。
 車を停めるところがなかったので、車で簡単に回ることにした。昭和の商店街に昔の建物が点在していた。あまり面白くなかったので、指定も最近かもしれない。
 1655、筑波鉄道真壁駅跡。島式ホームだった。もう自転車乗りたちは走ってなかった。
 1710、「ペンギン」。開店の20分前に到着。一番乗りだった。中は高級感が溢つつアットホームなレスレランだった。店員の教育が行き届いているという話通りに若い女性店員さんはしっかりしてた。ただちょっと早口でキツイ感じだった。こないだ会社のTさんもそんな感じに見えたので、もしかしたら、私の感じ方が変わってきたのかもしれない?
 メニューの第一印象は高い!ハンバーグの値段ではなかった。こういう高級店は来ないので、こんなものなのかもしれない。ペンギンコースにした。5000円!キャー!
 前菜はお薦めの「黒毛和牛のローストビーフ(真空低温調理法)サラダ添え」。微妙なローストビーフ。あまり味がしなくて。先行きが不安。スープはおいしかった。
 メインは「俵ハンバーグ」1.5倍160g、ソースはお薦めのフランス産塩、焼き加減はお薦めのミディアム、ライスは大盛。俵ハンバーグの大きさは「さわやか」のハンバーグ&ステーキと同じくらいだった。ハンバーグの中味はほとんど赤いままで、ミディアムと言うよりはレアな感じだった。食べてみると「さわやか」のハンバーグと同じ感覚だった。そして塩にしたのが大失敗だと思った。肉本来の甘味を感じることができるとの説明だったが、味わいに深みがなく、とても単調で肉にマッチしてなかった。これは通好みの食べ方だと思われた。付け合わせの野菜まで味がいまいちになった。
 デザートは「桜のアイスクリームとマドレーヌを桜の焼き菓子に盛り付けて」。これもハテナ。そもそも桜にしたのが間違いだった。桜は見るものであって、食べるものではない。ドリンクのアイスレモンティはおいしかった。
 接客はせわしなく急がす感じで、味は全体的に薄味で趣味に合わなかった。おまけに高かった。雰囲気や演出は評価できるが、そこは二次的だからなあ。念願の「ペンギン」に来れてよかった。願わくば「さわやか」を知る前に来たかった。1845、出発。
 土浦北ICから常磐道、つくばJCで圏央道、大栄JCから東関道、宮野木JCでまたしても降りれなくて、京葉道の武石IC下車。帰宅は2110。
 今日は桜咲くつくばりんりんロードを走ることができて幸せだった。また長年行きたいと思っていた「ペンギン」にも行けてよかった。撮れ高がとても大きい一生の思い出になりそうな一日だった。