びーの独り言

どこいくの?どっか。

2007/08/22(水)年休「旅行④」

 根室の朝、昨日駅で見た張り紙で納沙布岬を回る観光バスが出ていることを知った。2時間半で1800円。先を急ぐべきか考えたけど、ここまで来たのだから乗ってみることに。8時半駅前を出発。参加者は11人。こんな少人数なのに若くて綺麗なガイドさん付き。まずは車石という珍しい石を見に行った。ガイドさん曰く、「写真で見るよりも小さな石なので、皆様海の方ばかり見ています。」。確かに景色が綺麗だった。草原が広がり断崖絶壁で海、まるで外国の風景。次にバスは太平洋側を東へ。広がる草原、草を食べている牛の群れ、たまに現れる大きな沼、なだらかな丘、青い空。観光地化された不自然さはない。手付かずの大自然。これぞイメージどおりの北海道。納沙布岬は全国各地の岬となんら変わりない雰囲気、どこまでも広がる海に記念碑、そしておみやげやさん。ただここは最東端の岬。もやがかかっており島は見えなかったが、その島に渡るためには国境を越えなければいけない。建物があって、北方領土について説明がなされていた。堅いイメージではなく、歴史的事実をたんたんと語っていた。島を返して欲しいという願いとは別にある現実。人間が助け合い生きていけるのなら国境など必要ないのに。国の存在は人間が自分中心な存在であることを暗示しているのかもしれない。帰りはオホーツク海側を西へ。最後、金毘羅さんに寄って根室の町を展望。このツアーはとても面白かった。観光名所を回るだけでなく、建物の一つ一つを説明してもらえて、歴史やらもろもろいろいろと根室のことを理解することができた。この先ずっと思い出に残るだろう。
 そのままバスは快速はなさきに接続していた。離れていく根室の町をいつまでも見ていた。その先は行きと同様の素晴らしい景色、特に厚岸の干潟はきれいだった。実はこの辺りで稚内を目指すかどうか非常に迷っていた。根室以上の景色は期待できないだろうし、観光バスがとてもよかったことを考えると、このまま列車にこだわるのはどうかと。どこかにゆっくり腰を落ち着かせて帰りは飛行機でもいいのではないかと。けれど、私を思いとどまらせたのは一番最初に決めたことだった。稚内に行くと決めたではないか。それに乗りこぼしがあれば、今後地図を見るたびにそのことを思い出すだろう。なんでも全てをこなすことはできない。今回は列車の旅にこだわるのだ。
 2時間かけて釧路に到着。行きとは違い釧網本線に乗ろうと思ったら、予定の列車の後にトロッコ列車があることを知った。スケジュール的に問題はなく、急遽トロッコ列車ノロッコ号に乗車することに。この列車では釧路湿原の景色を楽しむことができた。車両はもちろんイベント専用列車。ディーゼル車の後に開放的な客車が4両。そしたら急にワクワク感が爆発。なんて楽しいのだろう!道東ばんざい!4人がけのコンパートメントを独り占め。列車は普通の列車よりも遅い速度で進んでいった。もちろん景色を楽しむためだ。ただ期待が大きすぎた。元々観光路線でもなんでもないので、線路に平行して電線が敷設されていて景観の邪魔をしていたし、線路沿いには保守用に防風林が植えられており湿原の景色が見えると言っても一瞬であった。列車の旅では景色を巻き戻すことはできない。7年前の車では展望台からの眺めを充分に楽しむことができた。一度車で行った場所に列車で行くことはあまり意味がないのかもしれない。列車は塘路が終点。観光バスが待っていてほとんどの人が乗っていってしまった。ツアーだったのか。
 塘路からさらに北上して網走へ。何日か前に見かけた旅行者を見つけたり。キーとなる列車が決まっているので再び出会う確率も高いのかもしれない。途中、オホーツク海に面した原生花園を通過。大きな沼を見ていると、車を停めて写真をとったことを思い出した。いい場所なんだけど、景色に対する感動は薄れてきてた上に、二度目となるとねえ。
 宿泊は網走だった。駅前のルートイン、フロントでおいしい海鮮物を食べさせてくれる店を聞いた。居酒屋「蒸気船」、お薦めの刺身定食を食べた。すごいうまい!店内をよく見るとレガッタの写真が飾られていた。あれっと思い見渡すと、レガッタのオールやシート、天井にはシングルスカルが貼りついていた。まさかこんなところでボートと絡むとは。帰り際に奥さんに聞いてみたら、網走湖にコースがあるとのこと。それにしても蒸気船とは少し違いますが?