びーの独り言

どこいくの?どっか。

2023/07/01(土)「福井」

 道の駅しらやまさん。起床は550、雨が降っていた。今回の旅行は雨ばかりだな。礼文島に行くつもりだったから、本州が梅雨であることをすっかり忘れてたわ。車中泊してる人が少ないのも平日だからではなく、天気が悪いからかもしれないなあ。
 朝食後、昨日のブログを修正して、行き先を考えた。金沢には金沢21世紀美術館に行きたかっただけで、他にたくさん箱物を見つけたものの、あんまりワクワクしないんだよなあ。海鮮丼と同じでもう満足してしまっていた。今後のためにも見所を残しておいてもいいだろう。自分にとって今後価値の高いところを考えた時に、永平寺しか思いつかなかった。總持寺、永光寺ときて、曹洞宗についてもっと知りたかった。7時、出発。
 能美根上SICから北陸道、740、尼御前SA。トイレ休憩。中部縦貫道永平寺参道IC下車。
 835、永平寺口駐車場。永平寺に行く前に、京福電鉄永平寺駅跡に行った。駅舎はバス停になっていた。路盤はバス専用道になっていて、自動運転バスが京福電鉄永平寺口駅まで走っていた。一瞬乗ろうかと思ったが、なぜか止めた。
 永平寺には2013/8/12に訪れていた。その時は、コバやYoshikiと一緒だったのでゆっくりは見なかったし、そもそもまだ寺に興味はなかった。参道を上って行くと、見覚えのある門にたどり着いた。
 拝観料を払い、中に入ると、500円で座禅体験できるようだった。これはやらねば。
 座禅は10時からだったので、その間に拝観した。木造の回廊は山の斜面を上るようになっていて、足元は階段になっていた。建物とかにはあまり面白いものはなかった。
 10時、座禅体験。参加者は15人くらいいた。20代くらいの背の高い眼鏡をかけたお坊さんが部屋まで案内してくれた。4階の部屋は私語厳禁だった。いろいろな細かい作法を教えてもらったが、たくさんあって覚えきれなかった。
 座禅を組むときは、半畳の畳敷きの小上がりに上がった。最初に上がって来た方向を向いて座り座禅の組み方を教えてもらった。両膝を畳につけなければいけないが、余裕で無理だった。永光寺での教えでは、座り方はなんでもいいんだよな。怪我しないことが大事、と思ったが、一向にそんな説明はなかった。行間からはきちんと座らないと意味がないくらいのニュアンスが読み取れた。周りを見ると皆が座禅が組めていた。焦った。これではとても無理では?
 そういう時は座布団を足に挟んで正座してもいいと言われた。よかった。 ホッとした。でも、すぐに私は正座だぞ、と思い直した。もっと酷い方向に追い込まれているような気がした。正座すると膝の地面に当たってる部分が痛くなった。具合のいいポジションを探したが、そんな都合のいい姿勢などあるわけがなかった。お坊さんがいろいろ説明してくれたけど、まったく声は届かなかった。それこそ全神経は足の痛みとこのピンチをどう逃れようかというところに注がれていた。無我とはまったく正反対の状態だった。
 座禅は15分だった。ホッとしたけど、15分もあるのかと思った。それでは180度向きを変えて、壁の方を向いてください、という合図で壁の方に向きを変えた。その隙に、足を胡座に組み直した。だって無理なんだもん!
 座禅が始まった。座禅や正座よりは楽勝過ぎた。永光寺では、心に浮かぶことをすべて受け入れなさい、と言われたが、頭の中には、バレたらどうしようとしか思い浮かばなかった。最悪、肩を叩かれればいいと思った。
 目の前の障子の一マスをじっと見ていた。場の空気には緊張感があった。永光寺で小学生がざわついてたのがウソのようだった。背中越しにお坊さんが摺り足で近づいてくる音がした。不気味だった。音が去っていくとホッとした。完全にいかに叩かれないようにするかというゲームになっていた。
 突如、ビシッという鋭い音が鳴った。力加減に一切の妥協はなかった。何かを断ち切ろうという音だった。永光寺がどれだけ優しかったかを思い知った。私の中で永光寺の株が爆上がりした。音とともに場の空気が凍りついたような気がした。背筋が寒くなった。「ビシッ」、二人目の犠牲者が出た。記念に叩かれるとかそういうレベルじゃねえぞ。こっちくんな。
 15分はあっという間だった。曹洞宗は厳しいと聞いていたが、ここまでとは思ってなかった。お坊さんが言った。「私たちは朝40分、晩に40分を2回座禅します。私も最初はできませんでしたが、今ではできるようになりました。皆さんも少しずつでいいので、練習してみてください」。座禅って練習すればできるようになるのだろうか?死にたくなっても永平寺には行けないと思った。頑張って生きるしかない。
 宝物館では、永平寺の歴史はわかったけど、總持寺の説明はなかった。そう言えば總持寺でも永平寺の説明はほとんどなかったような?同じ曹洞宗ではあるが、派閥みたいになってるのかな?1150、出発。
 1215、ヨーロッパ軒みゆき分店。ヨーロッパ軒では何回か食べていた。ソースカツ丼、おいしいよなあ。ヒレカツ丼セット大盛。あまりにも大盛で、ご飯を残した。
 13時半、福井県一乗谷朝倉氏遺跡博物館。滋賀にいる時、ここだけ観光できなかった。大きくて新しい博物館だった。一乗谷には朝倉氏の拠点があった。谷の入り口と出口の2箇所に土塁を築いて、その中に町を作った。朝倉氏が織田信長に滅ぼされた後、一乗谷は田んぼになったため、町の遺構がそのまま地下に残された。昼食の後だからか眠くて仕方なかった。ミュージアムショップでかき氷抹茶を食べた。
 1555、一乗谷朝倉氏遺跡復原町並。遺跡の一部に町並みを再現していた。再現されてない箇所にも建物の土台が整然と並んでいた。町がそのまま遺跡となるのは、草戸千軒遺跡のようだった。17時、出発。
 明日にどこに行くか悩んだ。湖北に行くか、郡上に行くか?湖北の方が帰りがラクそうなので湖北で締めようと思った。北福井ICから北陸道。1720、北鯖江PA。木之本IC下車。
 18時半、北近江の湯。ぬるぬる湯。塩と炭酸ナトリウムが入ってるらしい。出てから知ったのだが、ニフティ滋賀県温泉ランキング2位だった。施設も値段も極楽湯の方が好きなんだが?
 2120、道の駅湖北水鳥ステーション。湖周道路に面してはいるが、少し奥まったところにあり、とても静かだった。ほとんど車も停まってないし、これは眠れそう。