びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/08/15(月)年休「旅行5」

 寝たのは21時過ぎだった。リアウインドウから照明の光が入ってきて、頭から寝袋を被った。隣の車のエンジン音も煩くていびきのようだった。昨日とはまったく環境が違った。1時に目が覚めた時もまだエンジン音がしていた。隣かと思ったら、さらにもう一つ隣で、カーナビでテレビを見ていた。道の駅に何しに来たんだよ!迷惑極まりなかった。
 550に起床。ブログの校正をしていたら、出発は7時となってしまった。
 今日は、狩勝峠へ行って、帯広に戻って、士幌線を探索して、北見に泊まる予定だった。狩勝峠士幌線は2008年に探索したルートとほぼ同じだった。2008年は北海道旅行で独りで初めてレンタカーを借りた旅行であり、数ある旅行の中でも感動の連続であり、物凄く印象に残っていた。3日目に陸別と悩んだルートでもあった。
 音更から国道241号線を南へ。国道38号線を西へ新得を目指した。
 7時半、国道沿いのセイコーマート御影。ホットシェフの大きなおにぎり和風ツナマヨを買った。ホットシェフではセイコーマートが店内で調理した物を提供している。セイコーマートと言えばホットシェフと言われるくらいだが、利用したのは初めてだった。まだおにぎりは温かかった。食べると、ちゃんと塩の味がした。具もおいしかった。ホットシェフやるなあ。体制を立て直し、755、出発。
 まずは狩勝峠から。狩勝峠には根室本線が通っているが、ここには旧線があった。旧線では、Ωカーブが連続し、そこからの車窓は日本三大車窓の一つと言われていた。最近、ネットで旧線を車で走ったという情報を得た。もしかしたら行けるのではないかと思っていた。
 新得駅を通り過ぎてすぐに、820、狩勝ポッポの道SL広場。広場にはSLが置かれていた。ここから新内駅までの10kmは遊歩道として整備されていた。旧線は2008年にはまだ観光資源としての扱いを受けてなかったが、今回は説明看板が立てられるなどしていた。
 ポッポの道は国道に沿っていて、車で走ってるとパーキングに説明看板があるのを見つけた。835、ポッポの道の小笹川橋梁。レンガの橋だった。路盤に上がると、橋の上にも土が被せてあり、どこが橋かわからなかった。
 850、新内駅(にいない)。2008年にも訪れた。リゾートホテルの敷地になっていた。ブルートレインの客車が置いてあることは知っていたが、駅舎とホームがあることはすっかり忘れていた。また新規でトロッコの周回コースができていた。係のおじさんががらがら運転していた。一瞬興味をそそられたが、廃線跡をトレースするわけではないのでスルーした。
 このリゾートホテルの敷地から旧線に行けそうな場所を探したが、どこにもそんな道はなかった。諦められずネットを調べたら、別の場所から行けるとの情報を得た。スマホのナビ機能を使って新内随道を目指した。なびを使うのは初めてだった。ナビはとても丁寧で正確だったが、どんどん国道を上っていった。
 途中のパーキングに鉄道遺産と書かれた看板があった。そのパーキングからは旧線のΩループの一部である大カーブが見えた。これにはビックリした。まさか外から見えると思ってなかったからだ。これで少し満足した。
 国道に戻り、ナビが目的地に着きましたと言った時には、随道はどこにもなかった。おそらく随道は足下にあったと思われた。国道沿いの怪しい箇所をチェックしたが、随道へのアプローチに関する手がかりを見つけることはできなかった。また試しに入っていくのも遭難しそうなので止めた。
 935、狩勝峠展望台。2008年には霧で何にも見えなかった。調べると、狩勝峠は霧の多発地帯で年の2/3は霧と書かれていた。今回も行くかどうか迷ったくらいだった。今日は展望台に着く前に成功を確信することができた。前回、見逃した景色がはっきりと見えた。十勝平野の森や畑の濃い緑と薄い緑のコントラスト。スケールの大きな景色という以上に、ちゃんと見れたことにテンションが上がってたのかもしれない。
 行きとまったく同じ道を戻るので、道東道で十勝清水ICから帯広音更ICまで先を急いだ。
 次は士幌線の探索だった。士幌線は帯広から十勝三股を結んでいた。途中から糠平と十勝三股の間がバス代行となった。小学校の時に持っていた「国鉄駅名全百科」には、十勝三股駅に「この駅には電車は来ません」と書かれた看板があったとされており、子供心に大変ショックを受けたことを覚えている。
 2008年に探索した時には、国道をそのまま帯広に戻るのがイヤだったので、鹿追から上士幌に入り、バス代行区間であった糠平、幌加、十勝三股の三駅だけを探索した。後で調べると、帯広と上士幌の間にもいくつか物件が残ってるようだったので、今回探索することにした。
 1050、音更駅。交通公園になっていた。SLとあと2台車両が静態保存されていた。珍しいことにSLの内部構造がわかるようになっていた。
 1125、中士幌駅。草むらの空地になっていた。
 1135、道の駅ピア21しほろ。小腹が空いたのでとうもろこしを食べたかったが、蒸ししかなかったのでスルー。後で考えると蒸しでよかった。
 これから山に入っていくので、士幌のホクレンで給油。
 1155、士幌駅。駅舎もホームも残っており感動した。有蓋貨車が3つあった。
 1225、上士幌駅。交通公園になっていた。公園は広くて、どこに駅があり、路盤がどっちに進んで行ったかはわからなかった。
 清水谷の集落から山間部に入った。いくら走っても糠平に着く気配はなかった。糠平に通しただけでも凄い!
 士幌線には他にはあまり見られないコンクリートアーチ橋がたくさんあった(他には信越本線碓氷峠宮原線)。その中でもタウシュベツ川橋梁が特に有名である。これは多連のアーチ橋で糠平ダムの建設によりダムに沈んだ。季節によって水面に顔を出すのだが、ギリシャの水路遺跡を思わせる形をしていて、とても趣があった。2008年には林道も閉鎖されておらず、側まで行くことができた。一般への認知度が低く、秘境感満載だったが、最近、これらのコンクリートアーチ橋を観光資源として活用法する動きがあった。
 突如案内看板で第三音更川橋梁。前はこんな案内なかったのに。国道脇のパーキングに車を停めて、第三音更川橋梁を見た。真ん中のアーチが特に大きかった。スパンな32mだった。ここに看板があるということは、他の場所にも案内看板がある可能性があった。
 そのまま車を走らせてると、覆道に入った。側壁部がたくさんのコンクリート柱になっていた。その隙間から大きなコンクリートアーチ橋が見えて興奮した。さすがに覆道の途中に車を停める気は起きなかった。
 13時、糠平駅。ここには上士幌町鉄道資料館があった。2008年に訪れており、とても強く印象に残る施設だったが、今回は休館orz。かきいれ時のお盆くらい開けてよ!前回、廃線跡をトロッコで探索することができたが、時間がなくてスルーしていた。今回は乗る気満々だったが、2019年に中止になったとの看板があったorz。
 1315、東大雪自然館。コンクリートアーチ橋の場所が書かれている資料を入手した。またタウシュベツ川の林道の鍵を予約できなかったので、歩いて行けないかと聞いてみた。すると、ゲートからは4kmあると言われて、即座に断念した。前回行ったし、写真も何回も見ているし。でも、早く予約しないからこうなるわけで。反省。
 13時半、三の沢橋梁。ヒグマが出ると言うので、様似駅で買った熊避けの鐘を着けた。チリンチリンとか細い音がした。大師前か?橋梁は路盤を通れた。下に降りれたけど、その元気はなかった。
 廃線跡をトロッコで500m往復できるので、記念に乗った。自転車のように漕ぐ方式で、神岡線と同じように見えた。緑の森の中を廃線跡が真っ直ぐ貫いており、トロッコがレールの継ぎ目でガタンゴトン音が響いた。意外によかった。1410、出発。
 1415、五の沢橋梁。小さくてわかりにくかった。案内しなくていいのでは?
 1420、タウシュベツ展望台。タウシュベツ川橋梁の林道の鍵を予約してない人はこの展望台から見ることができた。できた時から橋が遠いと評判が悪かった。どんなもんか見てみると、やっぱり遠くて残念な気持ちになった。
 1440、幌加駅。2008年では誰もいなくて、秘境感満載だった。熊が怖くなって、ガラケーの着信音を鳴らしながら探索した。今回は他に人がいた。お盆だからというより知名度が上がったからだろう。人がいると雰囲気が消えるんだよな。
 十勝三股駅の三股山荘が閉まってしまうので先に行くことにした。お腹もペコペコだった。15時、三股山荘。2008年以来。建物は前とまったく変わってなかった。おばさんとお姉さんで切り盛りしていた。前はおじさんだったような?おばさんとはたくさん話した。じゃがいもとハムとサラダの載ったプレートしかなかったが、食べられれば何でもよかった。車に乗ろうとして、三股山荘の横に十勝三股駅駅名標があることに気づいた。お姉さんがいたので聞いてみると、下の「ほろか」の箇所が後補とのこと。十勝三股の誰が住んでるか聞くと、今や2世帯。環境省が土地を買い取ってるため新しい家も建てられないらしい。「この山荘もあと5年くらいかも」と言われたので、「五年後にまた来ます」と言った。1610、出発。
 1620、幌加駅に戻った。第五音更川橋梁を探索。2008年よりボロボロになってるようだった。
 1645、再び十勝三股。駅跡は巨大な草むらとなっており駅舎だった場所はわからなかった。さっきの三股山荘のおばさんによれば、三股山荘の裏だったとのことだが?
 国道を北上した。ここからは三国峠を越えた。景色が凄くて、橋の上に車を停める人がいるという場所だった。国道が急に高度を上げ始めて、大きな少し曲がった橋になった。そこからの眺望はびっくりするほど素晴らしかった。どこまでも続く森。こんな景色は初めて見た。橋を過ぎると、切り返してまた橋となった。ここからの眺望も素晴らしかった。道端に車を停めたかったが我慢して先に進むと、サミットの駐車場があった。そこからの眺望はいまいちだった。説明板には十勝三股盆地は昔のカルデラと書かれていた。盆地?まったくわからなかった。ここまで来たらやっぱ橋に行かなきゃならないか。2番目の橋の袂にはわずかな駐車できるスペースがあった。緑深橋という橋からの眺望はたいへん素晴らしかった。日本で一番景色が凄いのはここかもしれない。
 三国峠を越えて、国道39号線に入ると、今度は石北峠だった。十勝三股からずっと集落どころか建物もなかった。石北峠もまた無人地帯だった。森は永遠に続くよえに思えた。よくもまあこんなところに道路を作ったもんだ。
 1915、北見の東横インにチェックイン。2日間風呂に入ってなかったので、すぐに風呂に入って、洗濯した。それから晩飯を買いに行った。あまり食べたくなくて、セイコーマートもわからなかったから、ローソンにした。北海道だとコンビニ弁当もおいしいんではないかと、唐揚弁当にしたけど、あまり北海道感は感じられなかった。あとは肥田すらブログを打った。
 今日もまた頑張ってしまった。狩勝峠三国峠の一日だった。士幌線は一回探索してるので感動は薄くなっていた。だから前回を越えようと違うところを見ようとしたのだが、今度は時間がかかってしまった。明日以降スケジュールを考えないとな。