GW3日目。6時前に起床。悪夢にうなされなかったということは、やはり疲れていたのだろう。出発は650。
今日は松江。出雲には国譲りの神話がある。オオクニヌシが高天原に国を譲り、その条件に出雲大社が建てられたとされる。これまでは天皇が神であるとの説明(天孫降臨)をするために創作されたものだと考えられてきたが、近年出雲では立て続けに大きな発見がなされて、出雲に巨大国家があったのではないかとされている。今日明日と2日かけて、神話について追いかける。
国道9号線を西へ向かうと、大山が見えてきた。富士山のように山裾が延びて、雄大な景色だった。海側は砂丘のようになっていて、畑になっていた。海岸沿いには防風林の松林が延びていた。大栄東伯ICから山陰道の無料区間。淀江ICで下車。
8時、むきばんだ(妻木晩田)史跡公園。大山の山裾にあたる。妻木晩田ではゴルフ場を作ろうとした時に弥生時代の大規模な遺跡が見つかった。施設が開くまで路肩に車を停めて1時間時間を潰した。ゆっくり行こう。9時に入場。
弥生の館むきばんだ。遺跡の概要が説明されていた。東西2km、南北1.7kmで国内最大級の広さを誇っている。1世紀から3世紀にかけての住居および墳墓が分布している。墳墓は四隅突出型墳丘墓と呼ばれており、四角形の角が突き出ていた。
国引きの神話が書かれていた。国譲りだと思ったら別の話だった。出雲の国には半島がなかったが、神様が半島を新羅や能登半島から引いてきたとのこと。スケールの大きな話だと思った。新羅はともかく能登半島が半島だということもわかっていたのだろうか?
調査研究棟企画展示室。小学生が作った新聞が展示されていた。考古学に関するもので、コンテストの優秀作品らしい。そういう展示は普段スルーするのだが、読んでみると実に専門的でよく書けていた。特に人吉でクマソの遺跡があるというのが衝撃的だった。小学生の感性に可能性を感じるとともに、自分が年をとって劣化してるような気がして寂しかった。
妻木山地区に移動。丘の上に弥生時代のムラを再現していて、竪穴式住居や高床式の倉庫が点在していた。まるっきり吉野ヶ里遺跡のようだった。もしかすると青森の三内丸山遺跡もこんな感じかもしれないと思った。
10時、発掘体験広場。広場には住居跡がたくさんあり、いずれも砂利の多いコンクリートで覆われていた。住居跡の一つでおじさんが掃除していた。別に体験したいわけではなかったが、どうやって発掘体験できるのかはよくわからなかった。
遺構展示館。遺跡の一部が建屋にすっぽり入っていた。以前鴻臚館で見たのと同じだった。遺跡は野外にむき出しにしておくと傷んでくるので、薬剤で固めると説明されていた。
堂ノ原地区に移動。墳墓群があった。どれも小さかった。環壕に行った。米子の町の展望を楽しんだ。後でなにが環壕だったのかわからなかった。
車で松江に移動。山陰道の淀江ICから東出雲ICで下車。給油後、国道9号線。腹が減って仕方なかった。かといって、松江で食べたいものもなかった。12時、手っ取り早くローソン。直火で炙った焼豚丼。
12時半、八雲立つ風土記の丘。風土記の丘と言えば、大阪にもあり、もともとそちらの印象が強かった。風土記は奈良時代に元明天皇が各国に編纂を求めたもので、現在5つが存在している。完全な形で残っているのは出雲だけとのこと。
展示学習館では、いきなり国引きの神話が紹介されていた。これの出典は出雲国風土記とのこと。この風土記の丘の周りには、古墳、国府、国分寺などがあり、古墳時代の中心だった。ここの目玉は、岡田山1号墳の銘文入り大刀。刀に漢字が書かれていた。刀に漢字が書かれた事例は7例。
ボランティアガイドさんがいて、他の人に説明されていた。いいなあと思いつつ、予想通りおっさんはスルーされていた。退出しようとしたら、受付にいたおじいさんに呼び止められた。そのままガイドしてもらえることになった。でも、すぐに何を話してるのかわかりづらいことに気づいた。断ることもできず、もう一度最初から見直すことに。さらに外に出て、側にある古墳の石室を見せてもらった。最後の方は、松江城の話。私の方がボランティアだったかも?
1550、神魂(かもす)神社。行くつもりはなかったが、道に迷ったら、看板に国宝と書いてあった。本殿が最古の大社造り。建物の足が長くて超高床式。とても神社っぽい威厳に満ちた建物だった。
1610、八重垣神社。縁結びで有名。予想通り女子多め。ソロのおっさんには居場所がなくて、さっさと退散した。縁がなかった。
17時、東横イン松江駅前。東横インには珍しく駐車場に入れることができた。晩飯を探したが、わざわざ行こうとも思わず、適当に松江駅へ。一畑百貨店で全国うまいもの市をやっていたので、うにいくら丼を買った。
今日は撮れ高低めの不完全燃焼。行き当たりばったりでは、そんな時もあるよな。明日はこの旅の本命。忙しくなると思われる。