びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/09/26(日)「湖東三山」

 一晩ぐっすり寝たら気分は一新していた。寝不足だったようだ。昨日の段階では出かけるつもりはなかったが、やっぱり出かけたいと思った。しかし、外は無慈悲な雨。先送りすることも考えたが、今日できないことは明日もできないという精神で出かけることにした。
 11時出発。公共施設は開いてるかどうか期待できないので湖東三山を狙った。湖東三山とは、西明寺金剛輪寺百済寺のことである。ここもまた15年前から気になっていた(そもそも15年前は観光に目覚めていなかった上に、寺社仏閣を完全に避けていた)。
 国道1号線で水口に行き、国道307号線にスイッチした。近江鉄道沿いの区間は一度ジョギングしたことがあり、見覚えがあった。こんな歩道のない車道を走っていたとは。迷惑極まりなかった。
 ずっと国道307号線を進み、永源寺の案内が出たので、その方向に進んだ。湖東三山よりも永源寺という名前の方が馴染みがあった。昔、MBのMさんが永源寺の出身であったことを思い出した。永源寺は山間のとんでもなく不便そうなところだった。寺の前まで来たけども、駐車場に車が停まってなく、人気もなかったので、寄るのを止めた。
 12時過ぎに湖東三山の一つ目は百済寺(ひゃくさいじ)。社務所でチケットを購入。石段を上がっていくと、杉が真っ直ぐ天に伸び、世界は緑に包まれた。とても雰囲気がよかった。石段に先にあった本堂は、昨日の長寿寺よりも感動しなかった。国宝だと思っていたが、後で調べたところ国宝ではなかった。惜しくも織田信長に焼かれた後の再建とのこと。15年前の大学友人Sと木ノ本に行った時に、滋賀の寺は大体織田信長の被害にあっていることを思い出した。ご本尊は秘仏だった。
 駐車場の横に茶店があり、パックに入った松茸ご飯を食べた。そういえば丹波篠山でもパックに入った松茸ご飯を食べたような?店のおばちゃんが、試食用の佃煮たちを勧めてきたので、一緒にいただいた。旅行してるような感じがした。
 13時半、二つ目は金剛輪寺。受付のおばさんが境内を説明してくれた。ずっと上りが続き10分くらいかかるとのこと。ここもまた杉の木立にもみじの組み合わせだった。ただ、石段がコンクリート混じりの中途半端なものだった。途中から道の両側にカラフルな風車を持った小さなお地蔵さんがたくさん並んだ。
 国宝である本堂は大きかった。前の東京オリンピックの時に日本を代表する建築物として、東京国立博物館に1/10モデルが飾られたとのこと。こちらは織田信長に火をつけられたが、僧侶が消したらしかった。ご本尊は秘仏だった。土産物を売っていた大きなおばさんが声をかけてくれたので、いろいろ話した。ここの人は皆フレンドリーだった。
 15時前、三番目は西明寺。ここはそんなに上りがなかった。国宝の本堂は・・・何度も見てると段々珍しさが失くなってきた。ここは国宝指定一号とのこと。名だたる名刹をさしおいて一号というのは不思議だ。ここも織田信長の焼き討ちを逃れた。麓を燃やして山全体が燃えてるように見せかけたとのこと。国宝かそうでないかは織田信長基準のように思われた。もし、織田信長が焼き討ちをしてなかったら、滋賀には国宝だらけだったかもしれない?
 本堂の隣には三重の塔があり、こちらも国宝だった。塔の外観はいいんだけど、中って見たことないからあまり興味がわかないんだよなあ。
 本堂の中には、ご本尊の入った厨子があった。ここもまた秘仏だった。滋賀には秘仏しかないのか?秘仏は何年に一回ご開帳することで客を集めるものと聞いたことがあるが、ここまで秘仏が多いと本来は別の宗教的意味がありそうな気がする。それにしてもご本尊が秘仏ではなんか残念。
 土産物を売っていたおばさんが一つ一つ丁寧に教えてくれた。厨子の周りには日光菩薩月光菩薩十二神将。この辺りが何度聞いても覚えきれないんだよなあ。たまたま秘仏が一つ公開されていて、800円のお守りを勧められた。話を聞いただけに断りづらく、うまい商売だと思った。お守りには「勝守」と書かれていた。あらゆる試練や災難に打ち勝つらしい。今の私に必要なものかもしれない。勝守の根拠となったのが「刀八毘沙門天」。これは上杉謙信の信仰で知られているとのこと。独身だからご利益あるかな?
 16時前、時間が余ったので金剛輪寺に戻り、隣接している愛荘町立歴史文化博物館に行った。湖東三山の歴史を知りたいと思ったが、期待とは違っていた。年表のところに金剛輪寺赤報隊が結成と書かれていた。あまり知られたくないことなのかもしれない。
 16時半、撤収。水口のサイゼリヤで夕食。3日連続のアヤハディオに寄り道して帰宅した。
 完全に旅行モードだった。まるでレンタカーに乗ってるみたいだった。今日は長年気になっていた湖東三山に行けてよかった。昨日の長寿寺含めてすべて天台宗。そのうち総本山の延暦寺も行かなければ。