先週の姫路城がインパクトがありすぎて、他の城に行こうという考えが吹き飛んでしまった。姫路城以上のインパクトを求めるのはそこらへんの場所では難しいと思った。そこで発想を変えてみた。自分でインパクトのあることをすればいい。
早起きだと疲れが残るので起床は普段と同じ7時半。神様がご褒美をくれてるような素晴らしい天気だった。日差しはあるが少し肌寒く、いい一日になると確信した。
JRで山科へ。何回も乗ってるのにいい天気だと車窓が魅力的に見えた。山科で京津線に乗り換え。京津線はいつ乗ってもワクワクする。浜大津まで行くつもりが上栄町下車。どうせなら旧逢坂山トンネルに行こうかと。この駅で何度も降りたことがあるのが我ながら不思議。
旧逢坂山トンネルは初めて日本人の手だけで掘られた鉄道トンネルである。鉄道黎明期において京都と大津を結ぶことは最重要課題だった。旧逢坂山トンネルは山の中に東口だけが残されていた。途中で塞がれていたが、レンガ巻きに歴史を感じた。路盤が延びてる方を見ると、橋台跡があった。路盤の下にはレンガ巻きの暗渠が。路盤はそのまま国道1号線にぶつかった。そこは車で通ったことのある場所だった。
歩いて浜大津駅まで戻った。久しぶりに見る駅は｢びわ湖浜大津｣と名前が変わっていた。駅からは大津港が見えた。琵琶湖が広がり船が泊まっていた。この景色は初めてじゃないのに素晴らしいと思った。何をしても楽しくなりそうなくらい晴れていた。今までの人生であまりにも天気に無頓着だったことを恥じた。
ロッテリアで昼食。トイレも済ました。12時琵琶湖疎水をたどる探索に出発。
今回この探索をしようと思ったのは、小学3年か4年の時の遠足で琵琶湖疎水沿いの道が印象に残っていたから。あの時は三井寺から山道を通って琵琶湖疎水沿いに山科駅まで出た。今回三井寺からの山道はわからなかったので、京阪のハイキングコースをたどることにした。
大津港を海岸沿いに北上すると琵琶湖疎水の入口があった。一旦通り過ぎると第二琵琶湖疎水の入口があった。遠目であまり面白くはなかった。あれっと思った。
琵琶湖疎水に戻り進路を西へ。江若鉄道跡があった。江若鉄道が浜大津を起点にしてたことは知っていたが、こんな近くに路盤が残っていることは知らなかった。路盤の先がたいへん気になったが、江若鉄道は長大な廃線なのでスルーした。
京阪三井寺駅を過ぎると琵琶湖疎水沿いの道は上り始めた。しかし、琵琶湖疎水は下り続けるので高低差は大きくなり始めた。琵琶湖疎水はトンネルに吸い込まれた。明治時代の坑門を期待してたが、写真をうまく撮れる感じではなかった。
ここからは峠越えになった。誰も歩いてない山間の舗装道路を進んだ。なぜこんなとこを歩いているのだろうか？途中左に曲がらなければいけないポイントで、延々と上り坂が続いた。もしかしてポイントを過ぎたかもしれないと不安になった。しばらく行くと左への道が出た。その道を上って行くとだんだん坂がきつくなって行き止まりになった。道を間違えた。だいぶ足を使ってしまった。ショックはでかかった。
元の道に復帰すると、しばらくして三井寺からのハイキングコースが現れた。今もあったのか。感慨深かった。ここから先は昔歩いた道であることが確定した。
ようやく左に曲がると半分コンクリのような中途半端な山道になった。歩いてもまったく面白くなかった。琵琶湖疎水の竪坑があったがなんとも思わなかった。
ようやく山岳地帯を抜け、琵琶湖疎水もトンネルを抜けた。しかし、琵琶湖疎水との高低差があった。道も舗装されており、ただの小さな川沿いの道で美しくもなんともなかった。
進んでも期待はずれだった。おそらくこの道を通ったはずだと思ってもまったく記憶になかった。途中でようやく砂利道に出て琵琶湖疎水との高低差もなくなってきた。もしかしたらここなのかなと思ったが、この先なのかもしれないと確証には至らなかった。
そして山科駅への分岐が現れた。結局小学校のときの淡い思い出にしょーもない上書きをしてしまった。
今日の探索はまだ半分も来てなかった。道は美しくなり緑がよく映えるようになった。しかし、膝から下がガクガクで、泣くのがイヤならさあ歩け状態だった。今の実力ではこの辺が限界だとわかった。
これから先も似たような感じだった。特に書く必要はないだろう。蹴上のインクラインも初めてじゃないし。
琵琶湖疎水の帰りに偶然美術館の横を通りかかった。私はハッとした。これは中1の時に来た場所ではないか？当時京都に来たのはちょっとした冒険だった。京都会館美術館前で下車したことはずっと覚えていた。しかし、目の前にある巨大な鳥居の記憶はなく。こんなんあったっけ？なんせ35年前のことだからな。
三条駅で13kmの探索は終わった。いつもの｢びっくりドンキー｣で夕食。河原町から大宮へ。19時｢東横イン｣にチェックイン。見たい番組があったのにテレビ大阪が見れなかった。ショック大文字。
