びーの独り言

どこいくの?どっか。

余命10年

余命10年 (文芸社文庫NEO)

余命10年 (文芸社文庫NEO)

 この本は高校友人Iと待ち合わせていた大阪駅の本屋で偶然見つけた。平積みになっており最近出たことがうかがわれた。小説にしては題名が衝撃的すぎた。俺といっしょやん。作者は女性でしかも今年亡くなっていた。どんな話だろうか?読まなければいけないと思った。
 ヒロインは20歳で余命10年を宣告された。治療方法はない。病気のために恋愛も結婚やいろいろ諦めた。目の前の楽しみだけに集中してたときに、同窓会をきっかけとして恋愛が始まった。病気のことは隠して。心の中で彼氏の存在が大きくなっていく。そして最後倒れたとき、自分から別れを告げた。
 近々死ぬかもしれない状況では恋愛をスタートすることすらできないよね。相手に告白されたらワンチャンあるかもしれないが、そんなことまずないしw。おそらく作者もそんなことは百も承知で物語の中だけでも憧れを描きたかったんだろうな。
 この物語、恋愛部分だけでいいんじゃないかと思う。残りの部分があまりにもシリアスすぎて、それこそ本文中にもあったように健常者に理解できるのだろうか?私にとっては私の気持ちをよく代弁してるので、興味がある人は読んでみてねという感じ。
 昨日その本屋でこの本を探したが、もう売ってなかった。時の流れは早くて残酷だ。