びーの独り言

どこいくの?どっか。

思考の整理学

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 東京駅の本屋で見つけた。この本はいろんな書店の店頭に平積みされている。題名から連想される内容には自信があったので手に取ることはなかったが、今回はなぜかすんなりと買っていた。
 この本は1985年に書かれた。2年前に盛岡の本屋の店員さんが推奨文を書いたのがきっかけとなり出版社がキャンペーンを張ってブレイクした。
 最初読み進めてもワクワクするものは感じなかった。若干古い印象すら受けた。あれっと思ったのは「寝てる間に考えが整理され、寝起きにアイディアが湧いてくる」という下りだった。これと同じことが私のお気に入りである池谷先生の本にも書かれている。池谷先生の方は心理学の実験での証明だったが、こちらは経験論であった。経験論でよく語るなあってところだけど、当時は経験論で語るしかないだろうし、持論を補強するために他の偉人の例を引用していた。池谷先生との符合してることによりなかなか鋭いと思うようになった。
 しかし、それでも1回読み終えたときには、他の本に移ろうかと思った。それを思いとどまらせたのは偶然なのかもしれないが、とにかく2度目を始めていた。そこに不思議な巡り合わせを感じる。
 改めて気づいたのは文章の美しさだった。質素で簡潔、意外性は全くない。ポイントだけつかんでいる。WIKIによれば、美しい文章で有名らしい。読んでるだけでこちらの文章もうまくなりそう。これは本当に凄い文章だ。
 頭が冴えている通勤電車で読んでると、読む度に新しい気付きがあった。どんどん深入りする内容だった。まさしくイノベーションのためにある本。理屈と感覚が融合、バランス感覚が素晴らしく、さらに実践的だ。
 私が最近朝にこだわっているのは、この本がきっかけだ。朝のアイディアを忘れないように携帯でメモしている。朝はいろんなアイディアが湧いてくる。朝の時間の使い方が変わる。生活習慣が変わるなんて凄すぎる。会社でコンビニおにぎり2個食べたらおしまいw。
 5回以上読んだ。読む度に発見がある。内容も深いし、文章が素晴らしい。一字一句見逃せない。絶対他の本も読む。それだけの価値がある。