起床は7時半。遅刻すると焦ったが、ここはホテルで今日は休みだった。
海田市駅から0850の広行きに乗車。呉線に乗るのは19年ぶり。レッドウイングという新しい通勤型車両だったが、なぜクロスシートなのだろう？この路線海がよく見えて景色がよかった。あの時はテツに目覚めてなかったからなあ。海水浴場を見ると留萌本線を思い出した。
呉駅に到着。かつて呉に住んでいたが、山を越えた広だったので、呉駅で降りたことはなかった。指示通りに歩いていくとイオンの中に入っていった。イオンを抜けると長年気になっていた｢大和ミュージアム｣があった。
｢大和ミュージアム｣は私が住んでた頃にはなかった。戦艦大和の映画がありその時使った模型を展示していると聞いた。特に興味はなかったが、何かと取り上げられていてだんだん気になるようになっていた。
中に入る前にどうしても腹が減った。海軍カレーがあるのではないかと思ったが、まだ開店前だった。仕方なくイオンのフードコートに入った。｢大阪王将｣のメニューに尾道ラーメンがあった。何が尾道なのかよくわからなかったが、それを知るために食べてみた。さっぱりわからなかった。
入り口のホールは活気があった。中に入るといきなり有名な模型からだった。これで終わりじゃないだろなと思ったら、呉の歴史がパネルを使って説明されていた。これがとてもよくできていて食い入るように見てしまった。
呉は横須賀、佐世保、舞鶴と共に海軍の鎮守府が置かれた。これらの町は行ったことはあるが、海軍について調べたことはなかった。それから明治維新以後についても興味があった。呉では戦艦大和が作られた。
私が住んでいた広もまた海軍の工場があったことを知り今さらながら驚いた。戦艦の製造を抑えられた時期に航空機を研究してたらしい。そして空襲のターゲットにされた。
別に意図した訳ではないが、昨日の原爆ドームと同じく戦争について考える機会となった。遺書の展示では暗くなった。平和を享受している我々にはその想いを読む義務があると思うのだが、目を逸らしてしまった。
14時前に隣のレストランに海軍カレーを食べに行った。ご飯に日章旗が突き刺さっているだけで、何の特徴もないカレーだった。そりゃそうだろうな。
隣の｢てつのくじら館｣に行った。昨日Kさんに勧められた。｢なんですか｣と聞くと｢潜水艦だよ｣と言われた。建物の前に巨大な潜水艦があり、異質な外観だった。ここは自衛隊が運営していて入場は無料だった。
ここもヤバかった。海上自衛隊の業務について説明されていた。まさか機雷除去だとは。確かに機雷はうっとうしい。日本近海にも撒かれてて、今でも除去してるらしい。ペルシャ湾に掃海艇を派遣したのが記憶に新しいところ。
潜水艦の開発についても説明されていた。まさしく｢沈黙の艦隊｣の世界であった。すると順路が外になった。何事かと思ったら、なんと外にある潜水艦の内部に繋がっていた。大胆すぎる展示。スゲー。最初写真を撮らなかったので、もう1回入りなおして写真を撮ったくらい。
呉駅から新広駅へ向かった。住んでた頃は新広駅はなかったが、寮のすぐ近くにできた。駅には学生がたくさんいた。比較的新しいプラットホームは後付けのためか幅が狭かった。駅を降りると、国道に面したセブンイレブンがあった。よく通ったセブンイレブンだった。駅舎の写真を撮ってると懐かしい匂いがした。工場の匂いだった。最初臭いと思ったのに今はなんとも思わないもんなあ。
国道の交差点を曲がり跨線橋を越えると、社宅と寮が見えてきた。ここから始まったんだよなあ。誰もおらず寂しい雰囲気だった。関係者以外立ち入り禁止なのでさっさと写真を撮って退散した。
歩いて広駅まで行った。雰囲気はあまり変わってなかった。歓迎会をやってもらった店は看板だけ残ってた。公害防止管理者のお祝いで初めて牡蠣がうまいと思った店は潰れていた。工場に出入りしていたホテルは健在だった。
広駅からは呉線を三原まで行くことにした。全国完乗した私だが、この区間はテツに目覚める前のカウントで、しかも夜の利用だった。並行する国道から景色を見たからもういいかなという判断だった。なんとなくそのことがずっと気になってて、せっかくの機会だし乗っておくかと。
確か海沿いで景色が良かったはずだが、海はほとんど見えなかった。新しくできた蒲刈大橋が見えたくらい。忠海駅を過ぎて突如海ギリギリを走り出した。これはなかなかないことだった。そっからはいい感じだった。乗って大正解だと思った。
1906三原駅から新幹線のこだまに乗った。まさか三原駅から新幹線に乗ることがあるとは。何があるかわからないもんやね。
今回の旅行は大満足だった。挨拶をして、思い出の地を回り、テツ分も濃かった。道中電車に乗ればすぐに眠くなり、博物館系ではふくらはぎが痛くなり、貧血の影響か暑さにまいったが、強い心で乗り切った。いろいろあるけど頑張ろう。
