T所長に3回目の説明をした。2回目から9日も経っていたので、遅いと怒られるかと思ったが、すんなりOKとなった。何が1回目よりよくなったのかわからないが、結局は予想通りT所長が私を痛めつけて内容を把握したかっただけでは？最後に意外なことを言われた。T所長がカリスマと話しているときに、今と違う装置を検討するのはどうかという話が出たそうだ。T所長は普段は理由をしつこく聞いてくるくせに、今回は何の説明もなしに検討してみたらどうかと言ってきた。T所長がどうしようもないのはこういうところだ。誘導しようとしてるのは明らかだった。即座にHさんが吹き込んだのではないかと思った。Hさんは昔同じ提案を私にしたことがあったのだ。Hさんは私が選んでいる方式ではできないと思っていて、しかも自分の案件でその違う装置が欲しいのだ。Hさんにその話をすると、その場にいたことを認めたが、吹き込んだことは否定した。けれど、とても怪しいと思った。素人のカリスマやT所長がそんな提案をするわけない。結局信頼関係が壊れてるのだから、この先何をしても無駄なのかもしれない。夕日がとても赤かった。久しぶりの開放感を味わいつつも、新たな火種を感じていた。
Kさんの送別会が｢たるや｣であった。Kさんは人事の行き違いで辞めなきゃいけなくなった。そんな手続き上のことで辞めなきゃいけないなんて、いよいよこの会社もヤバくなってきたな。私が辞めるかどうか考えているところでのタイミングだったから、まるで代わりに辞めたのではないかと思えた。帰りの電車でKさんから、会社がこっそりKさんの代わりを求人している、ことを教えてもらった。この会社は、長年働いてきた社員よりも面子の方が大事なのか？
