- 作者: 高橋昌一郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/08/20
- メディア: 新書
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限界3部作の高橋昌一郎氏の本。ゲーデルについてどのような説明をしているかとても興味があった。
ゲーデルは不完全性定理の証明の後、哲学にはまってしまい、表舞台からは姿を消した。あるときゲーデルが神を証明したとされる文書が出回ったが、狂ったことにされてしまい世間からは黙殺された。この本では、ゲーデルが神をどのように捕らえていたかを、遺された資料を紹介しながら解説している。
ゲーデル以前には、数学は公理を用いてすべての命題を証明できるはずだ、と信じられていた。しかし、ゲーデルは不完全性定理において、ある公理系においてその公理系の中で明らかに真偽がわかっているのに証明も反証もできない命題が存在する、ことを証明した。
不完全性定理は、世の中には証明できないことがあり、そこには無限の可能性が広がっていることを示した。そのように考えると、全知全能という存在はありえなくなってしまい、神は存在しないという結論に達した。それでもゲーデルは神の存在を信じ、神を証明しようと試みた。
3回読んだ。1回読むのに5日くらいかかった。理解しようと何度も試みたが、結局よくわからなかった。わかるようでわからない。この本はお薦めできない。