びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/02/05(土)「京都」

 ここんとこ連続で奈良に行っていた。今度は京都にしてみた。先週買った本で仏像を勉強したし、見方が変わるのではないか?事前に大学友人Sに話を聞いたところ、奈良に比べると、時代が新しい上に、仏像があまりなく面白くないらしかった。
 10時出発。11時前に京都。いつもの新福菜館。行列は隣の第一旭だけだった。塩辛いと思ってたラーメンにもすっかり慣れた。次は第一旭でいいかな?
 12時前に東寺。大学友人Sのお勧め。イメージとしては日本一高い五重塔だったが、調べたら国宝だらけ。知らんかった。観智院と合わせて1000円。高い。
 最初に講堂。講堂は勉強する場所だし、新しそうな建物だから油断してた。立体曼陀羅という21体の仏像が並びそのうち15体が国宝というとても贅沢な作りだった。曼陀羅真言密教に出てきて、普通は絵である。真言密教では仏像の名前が難しくなる。後からできたから、前を越える意味でかっこよくしてるみたい。一番大きな大日如来重要文化財。よくあるパターン。火事で助け出せないのかな?
 続いて金堂。大きくて立派な建物。堂々の国宝。中には薬師三尊。薬師如来の下には十二神将。細かくて見事な彫刻。でも、桃山時代だと国宝にならないみたい。
 五重塔。国宝。日本で一番高い。55m。歴史上では、東大寺七重塔が100mあったと言われている。落雷に遭いやすく消失しやすい。東寺の五重塔も4回燃えていて、1644年に再建したもの。江戸時代前期で国宝って珍しいような気がする。実物を見てもさほど大きいとは思わなかった。
 内部をを特別公開していた。須弥壇の真ん中に心柱、大きな4体の仏像、小さな8体の仏像。壁にはびっしりと絵が書かれていた。剥げ落ちたり色褪せている箇所もあったが、全体的によく色彩が残っていた。
 大師堂。国宝。とても国宝らしからぬ新しく見える建物だが、1380年再建。中には入らなかったが、ブログを書いてる時に、国宝弘法大師像があったことを知った。
 観智院。国宝。大師堂と同時期の建物で、中に入ることができた。板張りの廊下がとにかく冷たくて、いつも昔の人はたいへんだっただろうって思う。見事な庭があったが、解説がないと、いつもきれいだなって思うだけで終わってしまう。宮本武蔵が書いた絵があったが、ボロボロとしか思わなかった。仏像とかあったけど、あんまりかな?
 東寺から京都駅に戻り、14時半過ぎの市バスで三十三間堂前で下車。ちょうど二週間前に来た京都国立博物館のところ。東山の知らない国宝を狙った。
 智積院。存在を知らなかった。国宝障壁画があるから選んだ。真言宗智山派の総本山。京都って全然知らない寺でも総本山というのが多い。ここに属する寺には成田山新勝寺川崎大師平間寺高尾山薬王院というビッグネームが並んでいた。900円。高い!
 建屋の庭園に面した大広間に金色に輝く屏風が並び、屏風には障壁画が描かれていた。図柄は国宝と同じだった。この国宝は凄い!桃山時代の作品にしては、まったく色がくすむことなくやけに緑や赤が鮮やかだ。バックの金箔には継ぎ目がなくピカピカ光ってる。「商業目的での撮影はご遠慮下さい」という看板があった。ん?初めて見る看板。個人で楽しむのなら撮ってもいいということか?文化財保護法では写真を撮ったらいけないような?撮ってもいいなら、パシャパシャ写真を撮った。
 宸殿を特別公開していた。ここには堂本印象という人の襖絵があった。これが現代風で鮮烈だった。これは新感覚だった。襖絵と言えば、水墨画とか龍とか虎とか兎とか日本画だった。しかし、この絵は洋画で色鮮やかだった。2人の婦人がテーブルの椅子に座りお茶を飲んでいた。ちょっとキュビズムも入っていて、パリでお茶してるみたいな感じだった。後で調べると「婦女喫茶」という名前がついていた。案内してくれたおばさんによると、当初はお寺にふさわしくないと揉めたらしい。私は常識を打ち破りたいという気持ちに好感を持てた。
 宸殿には床の間に違棚があり、そのバックが国宝障壁画になっていた。先ほどとは違い、色はくすんで長年の時間の経過を感じさせた。金は暗くて箔押しした境界がはっきり見えた。床の間に小さな木の札があり「国寳」と書いてあった。旧字で書いてある国宝は昔の国宝である可能性が高く、今がどうだかはわからない。おじさんが説明してくれたが、よくわからなかった。質問してみた。「入ってきた時にあった金ぴかの障壁画はなんですか?」「あれ、私もわからないんです」、なんじゃそら?
 外に出て、収蔵庫に行った。謎が解けた。国宝の障壁画はここにあった。では、さっき宸殿で見たくすんだ絵はなんだったのか?どうやら本当は部屋の中の四面が金ぴかの襖で覆われていた。それを後世になって、切って貼って加工したらしい。収蔵庫に飾られていた襖はオリジナルの一部で残りは盗まれたりしてなくなったとのこと。
 時間がなかったので安井金比羅宮へ。ここには昔、お見合い相手に案内されて来たことがあった。縁切りで有名な神社だった。前見た絵馬が衝撃的で忘れられなかった。私も部長の名前書いたろと思って来た。清水寺の近くということもあり、たくさんの人がいた。絵馬がたくさんあった。「旦那と別れられますように」とか実名で「○○と縁が切れますように」とか。ただあまり仕事の人間関係のことはあんまり書いてなかった。ここに書いてる人たちはもっと切実でドロドロしてるように思えた。いろんな人のを読んでたら、自分のは大したことないなと思えてきた。絵馬は800円だった。私は万が一見られたらイヤなので書くのを止めた。書かなくても道は自分で切り開くしかない。
 歩くと花見小路にぶつかった。ここって芸者の茶屋町。確か前に通ったことはあるけど、印象は薄かった。前の方に芸者さんが歩いていた。初めて見た。
 四条通りから阪急四条河原町駅。阪急で四条大宮駅まで。歩いて、17時東横イン五条大宮。4100円は安かった。
 東寺は確かに凄かった。でも、東大寺法華堂や興福寺東金堂を見たばかりだったからなあ。智積院は説明不足。コスパ悪すぎた。そりゃ人気ないとこなんて理由があるんだな。