びーの独り言

どこいくの?どっか。

2009/07/11(土)「S&G」

 朝、大学友人Sと9時に新木場で待ち合わせ。ビッグサイトのブックフェアに行ってきた。欲しい本は自分から買いに行くことにしてるので、2割引きだからと言ってすぐに手を出すつもりはなかったのだが、孔子とかの中国系と映画化されるという太宰治を押さえておいた。
 S&Gのライブを見に東京ドームへ行った。S&Gは私が洋楽を聞き始めた高校のときに一番最初に買ったテープである。misterがギターに興味があった縁から一緒にギター部に入ったのだが、彼はBeatlesが大好きだった。有名すぎるBeatlesに少し抵抗する意味からS&Gに手を出したような気がする。なぜS&Gを知ったのかは忘れてしまった。でも、小学校6年生のときの合奏で「The Sound Of Silence」をやったことは覚えている。第一印象は暗い曲であまりいいとは思わなかった。どこかいいのかわからなかった。
 彼らは不仲を理由に私が生まれる前には解散していた。何度か再結成しているが、仲が良いというコメントを読むたびに逆に不仲だと疑ってしまうのだった。1980のセントラルパークコンサートがCDで出たとき最初に感じたのは、ハーモニーの微妙なズレだった。それは後に1960年代のライブでの完全なコンビネーションを知ってしまって、なおさら不仲であるという思いは強くなった。だから、S&Gがいつ復活するかなんてことは期待してなかったし、S&Gを見に行くなんてことは考えたこともなかった。今回、来日すると聞いたとき、さすがに2人も年だし(68歳)、これで最後になるだろう、と思った。今は知ってるアーティストが死ぬような年代になっている。George HarrisonとかMichael Jacksonとか。そう考えると自然にチケットを申し込んでいた。S&Gの曲は全部知ってるし、半分はギターを弾いて口ずさむくらいだ。彼らは私の中での青春時代を彩るヒーロー、きっとこのライブは思い出に残るだろう。
 東京ドームは満員ですごい人だかりだった。売れ残っていると聞いてたのでこんなに人気があったのかと意外に思った。客層は年輩の人が多かった。そりゃそうだろうなあ。ステージはバックスクリーンの前で、グラウンドにはシートが引かれ多数の椅子が配置されていた。S席13000円を奮発して、グラウンドの席を取ったと思ってたのに、正面2階席最上段近くだった。ステージ上の人は豆粒みたいだった。まるで人がゴミのようだったw。
 S&Gの2人が登場。気になるオープニングは「Old Friends〜Bookends Theme」。2曲目は強烈なドラムビート、まさかの「A Hazy Shade Of Winter」。にわか盛り上がって、すぐに違和感。主旋律を崩しすぎ。Artのハモもずれてるし、あちゃーと思った。Paulは同じ曲を同じアレンジでやらないという話を聞いたことがある。それで、ソロになってのライブアルバム「Live Rhymin' 」を聴くと、アレンジが超いけてなかったり。ああ、やっちまった。そんなガッカリ感。「レコードと同じだったら、レコードを聴けばいいのさ。楽しくなるために来てるんだろ?だったらアレンジを楽しまなきゃ。」と自分に言い聞かせてみた。「Homeward Bound」では最後にロック調のギターソロとピアノソロ。誰もそんなの望んでない。S&Gというのは、ギター1本で暗いおとなしい曲をしみじみ聴かすんじゃないのか?そもそもギターソロなんて構成はないだろ。
 感覚の違いを感じながら、Artのソロになった。全然知らない曲(汗)。でも、伸び伸び歌ってるように見えた。次は「A Heart In New York」、セントラルパークコンサートでもやった曲だ。生で聴けるなんて最高。けど、無理矢理なギターソロ。なぜ?まさかの3曲目、またわからんかった。でも、S&Gよりもいいんじゃないか。Artのソロも勉強しなきゃなあw。で、お約束のPaulのソロ。「The Boy In The Bubble」、なんという変な選曲か。S&Gだとあんなに崩しているくせに、なぜかレコードに忠実で生き生きしてた。次が「Graceland」、なんじゃそれ?おなじアルバムから連続かよ。どうしてアルバム「Graceland」からのチョイスにするのか。あれは全くPaulらしくない。S&Gを楽しみにしてきてる年代を肩透かしだ。最後は「Still Crazy After All These Years」、まあ好きだから許すが、普通は「50 Ways To Leave Your Lover」だろ?
 S&Gに戻った。「Only Living Boy In New York」、これは忠実だった。続いて聴いたことないイントロ、それは「My Little Town」だった。再結成したときのシングル。誰が知ってるんだ?そのまま「Bridge Over Troubled Water」、流れが変。Artが歌う。おお凄い!2番からおっさん。止めてくれ。しかも、主旋律崩しまくり。3番は2人でハモ。ちゃんと練習してた感じ。やればできるやんか。サビでArtの高音が伸びる。凄い!凄い!凄い!そのまま会場大拍手の中、2人は退場。
 まあお約束でまた出てくるわけだけどw。それでやはりアノ曲「The Sound Of Silence」、やっぱ空気が違う。この歌詞があってこそのメロディライン。いつまでたっても名曲だよなあ。そして、「The Boxer」。再び退場、再び登場w。まさかの「Leaves That Are Green」、けど崩れてる。で、「Cecilia」。最後っぽい。明るくなって、メンバー紹介。もう一回「Cecilia」でお終い。
 PaulとArt はやっぱり仲悪いように見えた。主旋律を崩すなら、きっちりコーラスを合わせていないと。きっとPaulが変なアドリブ利かすんだろうなあ。Paulは変な内向的な歌詞書いてそれがいいんだけど、逆にArtに対する嫉妬になってるもんな。68歳になって、ようやく許したかと思ったのだが、そんなことなかった。2人とも年を感じさせないくらい元気だった。40年前とほとんど変わってないように見えた。年をとっても声には衰えを感じさせなかった。Artはおじぎばかりしてとても優しいおじさんに見えた。Paulは無愛想な感じに見えた。
 なんだかんだたくさん書いたけど、愛情の裏返しということでw。ずっと思い出に残るライブだろう。Sと一緒に見れたのもよかった。2人で飲みながら感想会。また、何かのライブに行きたいなあ。

◆S&G
1. Old Friends〜Bookends Theme
2. A Hazy Shade Of Winter
3. I Am A Rock
4. America
5. Kathey's Song
6. Hey Schoolgirl (Tom & Jerry)
7. Be Bop A Lula (Cover)
8. Scarborough Fair
9. Homeward Bound
10. Mrs. Robinson
11. Slip Sliding Away (Paul Simon)
12. El Condor Pasa
Art Garfunkel
13. ? Brite Eyes
14. A Heart In New York
15. ? Perfect Moment 〜Now I Lay Me Down to Sleep
Paul Simon
16. The Boy In The Bubble
17. Graceland
18. Still Crazy After All These Years
◆S&G
19. Only Living Boy In New York
20. My Little Town
21. Bridge Over Troubled Water
22. The Sound Of Silence
23. The Boxer
24. Leaves That Are Green
25. Cecilia
26. Cecilia