びーの独り言

どこいくの?どっか。

2008/12/28(日)「旅行②」

 2日目。どこに行こうかと決断しきれずにいたが、取り壊しになる余部鉄橋が気になったので、山陰本線を制覇することにした。千里丘−高槻−京都−福知山−城崎温泉餘部−浜坂−鳥取若桜鳥取
 山陰本線は私の中でずっと気になる路線だった。本線だけどローカル線のイメージ。ほとんど単線だしグネグネしてるし。京都からの景色を楽しみにしていたが、寝不足がたたって寝てしまった。途中何度か目が覚めると、険しい山の間で雪が残っていたり。城崎温泉まではほとんど寝てた。これでは乗っている意味がなく(涙)。
 余部鉄橋はその独特の形状から鉄道ファンには有名すぎる場所である。鉄橋は高さ40mとかなり高いにも関わらず、何本かの橋脚で支えられている。これは相当珍しい形だ。もうすぐ取り壊されることが決定している。鎧駅を過ぎて2つめのトンネルを抜けると余部鉄橋だった。かなりの乗客が席を立ちあがったりして興味を示していた。秘境駅にも挙げられる餘部駅で乗客は20人も下車。実際、目の当たりにする鉄橋は強烈なインパクトがあった。静かな山村にかかる分不相応な橋。かつてはそこまでして鉄道を通す意味があったのだろう。ここは山に囲まれた地形により強風が吹くことでも有名であり、昔、回送列車が転落して犠牲者を出したことがあった。鉄橋の下に大きな観音様の像があって、そこでカメラを構えてる一団がいた。てっきりマニアかと思ったらTV局だった。そのうちに黒いスーツの人が花を持って現れ、お坊さんの読経が始まった。大学友人Sが調べてくれたことには、その事故はまさしく今日の日のこの時間に起こったのであった。なんという偶然か。この鉄橋の光と影を同時に体験することになった。
 鳥取の待ち時間を利用して「東横イン」にチェックイン。これから乗る若桜鉄道の予習をした。若桜鉄道とは元々旧国鉄若桜線である。兵庫の八鹿まで延伸する予定が途中で頓挫したそうだ。あんまり特徴がなさそうな中で唯一の売りが、駅舎が古く文化財に指定されてるとのことだった。車両は2両のワンマン。客は高校生がちらほら。最初、電車は因美線を走り、郡家駅若桜鉄道に入った。周りはたんぼ、少し遠くに険しい山。田んぼには雪が積もっていた。さほど景色の変化もなくそのまま終点若桜駅へ。降りると確かに駅舎は古かった。でも、なぜかあまりなんとも思わなかった。それは草津線三雲駅を見慣れているせいかもしれない。あれも明治時代の建物だったから。
 鳥取に戻り、走りにいった。鳥取砂丘に行きたいと思ったが、結構遠そうだった。なんとなく走り始めると、砂丘までは7kmくらいありそうだった。往復するには微妙な距離。途中からすごい上り坂になって2回ほど引き返しては前進。ここまで来たら見ないと後悔する、そう思って頑張った。しばらくすると砂丘に到着。疲れてたし、くそさぶい。Tシャツ、短パン、馬鹿だろ。鳥取砂丘は小学校の臨海学校以来。真っ暗な砂丘。苦労して馬の背を上ると、海が広がっていた。絶景だと思う以上にとても寒くて仕方がなかった。下るときなぜか怖くて、斜めに下った。電飾が光ってるところがあってそこに行ってみると、ルミナリエの小規模版みたいでめちゃめちゃ人がいた。その人ごみの中をTシャツ、短パンで歩いた。めっさ恥ずかしかった。旅の恥はかき捨てというがこれほどひどいのは初めて。帰りはなんとかホテルまで戻ることができた。
 飲みは「あじまん」という居酒屋。白イカとのどくろを食べた。のどくろとは赤ムツのこと。どちらも少々高かったが、いかにも地のものという感じがしておいしかった。食事がおいしいと気分もよくなるし、その町にいい印象が持てる。