びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/09/10(土)「歴博」

 今日は佐倉にある国立歴史民俗博物館に行った。前に行った時は、情報量が多過ぎて、全然回ることができなかった。
 8時、起床。940、出発。国道16号線は混んでいた。先週もそうだったが、この時間帯はダメだな。1040、到着。
 第四展示室の民俗からスタート。展示室は6つあり、前は第三くらいまで見たような記憶があった。入ってすぐにおせち料理の変遷を紹介していた。博物館でおせち料理おせち料理は最近ではデパートやホテルが売るようになったと説明されていた。これは面白いと思った。日常生活での変化を正確に捉えていた。
 続いて鏡餅鏡餅の形をした透明のプラスチックの型に餅を注入することで、鏡餅が大量生産されて、カビることもなくなった。説明はなかったが、技術の発達が習慣を変えた例になるだろう。
 北海道土産の変遷も面白かった。熊の木彫りの人形からチョコレートに変わった。観光地にはアニメ絵のポスターが増えた。産業遺産も観光資源となりつつある。原爆ドーム沖縄戦の遺構も。悲惨な記憶を風化させたくはないが、観光地化すると上滑りする。
 こんな調子であらゆるものが研究対象となり、普通の博物館では考えられないようなものについても語られていた。どれも気になるものばかりであり、心を奪われた。
 次は妖怪がテーマだった。カッパの特集なんてヤバすぎるだろ?守備範囲の広さに沼に引きずりこまれていた。
 次はまじない。えんがちょ、ちちんぷいぷいとか。もうね、テーマが素晴らしすぎる。
 14時にミュージアムレストランで昼食。1445、再開。
 次は祇園祭を扱っていた。祇園祭が疫病退散で全国に広がっていることは知っていた。宇出津のあばれ祭りのビデオが流されていて、思わず引き込まれてしまった。皆でお神輿を担いで、川に投げ入れたり、火の中に放り込んだり、めちゃくちゃ。火の粉が上半身裸の男達に容赦なく降り注ぐ。あの一体感は見てる方まで熱くなる。大迫力。
 次は、子供が生まれた時とか七五三、結婚式、葬式がテーマ。これもまた痒いところに手が届くというか。結婚式は近代になって宗教が入り込むようになったとか、葬式では医者の死亡診断書がないと埋葬できなくなったとか。特に葬式に関するテーマはこの先リアルになってくるだけに他人事ではないように思えた。
 1645、退館。4時間かけても第四展示室をすべて見ることができなかった。けれど、私はとても満足していた。これはまた今度楽しめるということだった。
 今日の第四展示室は過去の第一から第三とはアプローチが違っているように思えた。第一から第三が歴史寄りに対して、第三は近代だった。内容がイメージしやすいからのめり込んでしまった。
 風習ってなんだろう?人が生まれて死んでいく中で、集団に属し守らなければいけないルールがあったり、実体のない神様に祈りを捧げたりする。生きていくための知恵や工夫、気持ちの持って行き方としての装置。進化としての変化であったり、単に一時期の流行に過ぎなかったり。そんな人々の祈りにも似た思いの詰まった生活様式に触れることで、自分のやっていたことが知らず知らずのうちに型に嵌められていて、本当はいろいろなやり方があるということを気づかされる。
 こんなにも歴史民俗博物館に惹かれるなんて、私は民俗学が好きなのかもしれない。各地に旅行に行くのもそういうことなのかも。自分で実際にその場所に行って体感しないと気が済まないというか。近くに歴博があるのは巡り合わせなのかな?
 帰ってから調べると、歴博には2016年と2017年に訪れていた。てっきり1回だと思っていた。3回でも半分くらいしか回れないのはヤババババ。