びーの独り言

どこいくの?どっか。

2022/02/06(日)「京都」

 7時半に起床。朝食後、815チェックアウト。歩いて四条大宮駅嵐電太秦広隆寺駅下車。
 9時、広隆寺。大学友人Sのお勧め。弥勒菩薩半跏思惟像が有名だった。広隆寺聖徳太子の建てた七つの寺の一つ。
 営業開始と同時に霊宝殿へ。800円。中に入ると薄暗くて、その中にナトリウムランプのような照明に照らされたたくさんの仏像があった。
 いきなり国宝の十二神将十二神将ってよく国宝になっているイメージ。仏像一体だと、国宝になりにくいが、十二体ではチームとして指定されやすいのか?
 正面に弥勒菩薩半跏思惟像。切り株のような物に座り、右足の膝を曲げて足を組み、右手の肘を曲げて指は右頬の下へ。どうやって民衆を苦しみから救おうかと考えているらしい。私にはそんなシリアスな感じには見えなくて、何かを思い出して穏やかに微笑んでいるように見えた。日本で一番美しい仏像と言ってもいいだろう。天平時代っぽい顔立ち。一説には朝鮮半島から持ってきたという話も。
 不空羂索菩薩は国宝であり、とてもよかった。先週の東大寺法華堂と同じ菩薩であり、人間界を救う。十一面千手観音菩薩も国宝で素晴らしかった。スタンダードな構成でフルセット。42本の腕でそれぞれ25の世界を救う。40✕25=1000らしいが、計算合わないのはどうして?
 嵐電太秦広隆寺から帷子ノ辻乗り換えで御室仁和寺まで。
 1015、仁和寺。2回目。15年前はさっと見ただけだった。仁和寺天皇家の寺で、今は真言宗御室派。御所庭園、特別企画、霊宝館の三点セットで1600円はいくらなんでも高杉!
 まずは御所庭園から。冬のキャンペーンをやっていて、普段は入ることのできない庭園の中に入れた。庭園の中には簀のような足場が伸びていた。そこからだと普段では撮れないアングルで建物の写真が撮れた。ただし、庭園の白砂の中に簀が伸びてて、庭園の景観は台無しだった。
 庭園の建物は、とにかく板張りの廊下が冷た過ぎた。どうやったらこんなに冷たくなるのか?足の指が凍傷になるのではというくらい痛かった。昨日の東寺観智院もそうだが、冬は全然ダメだ。次からは分厚い靴下を履かないと。
 建物の中で特別企画をやっていた。「戊辰戦争カラー絵巻と純仁法親王展」。仁和寺明治維新と関係あったっけ?仁和寺の住職は代々天皇家ゆかりの人がやっていた。鳥羽伏見の戦いの際に、薩長軍は征夷大将軍として仁和寺親王を担ぎ出し、錦の旗を掲げた。錦の旗は知ってたけど、親王のことは知らなかった。
 庭園の建物はやたらと広かった。仁和寺天皇家ゆかりなので他とは格が違うのだろう。途中で昨日の堂本印象の襖絵が出てきた。いろんなとこで出てくるなあ。将棋の竜王戦の開かれた部屋が出てきた。ここ3年やってたらしい。こんなクソ寒いとこでやってたのか!
 庭園を後にして、1115、御室会館でスタンプラリーの景品のコーヒーをもらった。身体の芯まで冷えていたので、とてもありがたかった。
 重要文化財の飛濤亭(ひとうてい)。茶室。今回特別公開。天皇家ゆかりだけあって間口は広かった。女性が説明してくれて、少し雑談した。
 1140、霊宝館。本尊は阿弥陀三尊で国宝。あとは堂本印象の襖絵とか。
 毘沙門堂五重塔、神社、経堂。すべて重要文化財
 金堂は国宝だった。江戸時代の建物で、柱は漆で黒くて、そこに金細工の金具を合わせていた。日光東照宮を地味にした感じ。これが国宝?忖度入ってない?
 13時、仁和寺前で昼食を取ろうとしたら激高だった。観光客相手なのだろう。そば沙門。にしんそば定食。1300円。おばさんがめっさ京都弁だった。こんなしゃべり方する人がまだいたのか?
 次は庭園の有名な竜安寺へ。まさかの休業orz。妙心寺に行こうとしたのだが、あんまり面白くなさそうなので、そのまままっすぐ進んだ。
 1405、京都府立堂本印象美術館。どうせなら堂本印象について深掘りしてみようと。アバンギャルドな建物。堂本印象が生前に作った博物館だった。この人の作品は多岐に渡り、最初は織物の柄のデザインから入り、婦人公論の表紙を担当したり、鉄道省のポスターやJTBのポスターを書いていた。同時にお寺の襖絵とかも数多く手がけていた。彫刻や焼き物の絵付けもあった。最初の作品は色鮮やかでポップで明るかったのだが、晩年はまったく意味不明な抽象画となっていた。
 1515、金閣寺。2回目。一般客だらけになった。厳かな雰囲気などまったくなかった。説明を見て、昭和25年に放火されてたことを思い出した。受付は400円。安っ!すぐに池の向こうに金色で三階構造の寺が現れた。一度見てるから驚きはなかった。みんなキャーキャー騒ぎながら写真を撮っていた。私も撮った。確かに北山文化を象徴する建物なのかもしれないが、あまりにも現実離れしている。こんなんが昔にあったとはとても思えなかった。人の想いも何もあったものじゃない。落ち着かないし、悪趣味。観光の目玉として作ったセットにしか見えなかった。
 1540、時間が中途半端だったので帰ることにした。市バスで京都駅まで。ラーメンストリートをチェック。駅弁屋で晩飯用に駅弁を買った。ダイヤが乱れていて、草津駅で30分待ち。家に着いたのは18時半。
 京都は飾り気が多くどこ行っても派手だった。とにかく拝観料が高杉。観光客からの集金するだけの装置。今日はあまりにも寒かった。あまり面白くないので足取りも重かった。京都は厳しかった。