びーの独り言

どこいくの?どっか。

2014/09/29(月)休「沖縄1」

 尖閣に行くようになってから、ただでさえ食傷気味だった国内旅行への情熱がさらに小さくなっていた。先月の長崎は私の心を満たすにはまったくもって力不足だった。もはや目的地としては47都道府県で唯一の未踏であり、完乗を達成するには避けては通れない沖縄以外に考えられなかった。
 今まで沖縄を残してきたのは、単純に飛行機に乗りたくないのと高そうだったからである。私は今まで飛行機に乗ったことはあるが、仕事だったり、友人がチケットを手配してくれていた。つまり自分からプライベートで乗ろうとしたことはなかった。お得なチケットもよくわからなかった。今回尖閣で沖縄行きの航空券を探していたところ、パックがお得だと言われた。パック?なにそれ?そんなレベルだった。調べてみると今の季節はパックと自分で手配するのは変わらないみたい。パックではホテルが固定されるが、私は放浪の旅がしたかった。
 千葉みなと―新浦安―天王洲アイル羽田空港第1ビル→那覇空港―赤嶺―首里―旭橋・・・美栄橋―旭橋。
 まずは頭痛への対処として新浦安の耳鼻科でネブライザーをきめた。これがなければもう少し早く出発してたのだが。
 羽田空港に向かった。チェックインカウンターの横で航空券を買った。1310発をGET。往復割引で82000円。高いと思ったが、準備の手間をかけなかったのだから仕方がない。導かれるように高い航空券を選んだ感じだ。これからの課題だな。
 客層は若いカップルかじいさんばあさんばかりでみんな楽しそうだった。尖閣行きとは大違いだ。沖縄と尖閣はほとんど距離が違わないのだが、飛行機には液晶モニターがついてなかった。いつも使わないが、なければないで手持ちぶさたな感じがした。また機内食もなかった。尖閣の方が2倍以上の値段がする。どう考えても異常だ。
 那覇空港に到着した。これで47都道府県を制覇したが、思っただけでふーんって感じだった。空港には明るい南国ムードが漂っていた。観葉植物はいかにも南の島らしい花を咲かせていた。
 真っ先に向かったのはゆいれーるだった。全国完乗の一番のボトルネックであり、今回の旅の一番の目的と言っても過言ではなかった。いきなり日本で一番西の駅というモニュメントが迎えてくれた。さらに隣の駅は日本で一番南だと言う。さすがゆいれーる!早速1日乗車券を700円で購入した。ゆいれーるは跨座式のモノレールで、空港からの客がたくさん乗っていた。まずは隣の赤嶺駅で降りて、最南端の証拠写真を撮影した。最南端の風情はまったくなく、ごく普通の駅だった。ゆいれーるはこれでもかというくらいぐねぐねと曲がりくねっていた。あとから無理矢理作ったから仕方がないんだろう。那覇の町は緩やかな起伏のあるところにたくさんの建物が建っていた。マンションなどはコンクリートの打ちっぱなしが多く、意匠はどことなく本土とは異なり、いかにも沖縄という感じがした。運転手さんがかりゆしを着ていたのも沖縄ぽかった。終点首里でゆいれーるの完乗を果たした。あとは嵯峨野観光鉄道だけだな。
 時間は17時だったが、頑張って首里城に行った。少し歩いていると、橙色の琉球瓦が目についた。門の両側にはいろんなシーサーが。これが普通の沖縄なんだろう。
 まずは有名な守礼門が現れた。印象とは違いちゃちい感じした。か細くて風が吹けば倒れそうだった。こういうのは尖閣でいろいろ見たからなあ。
 そのまま歩くと歓会門があった。石組の門は馬蹄形をしておりおよそ日本では見られない形をしていた。その門をくぐると石段の先にはまた門があった。石を基調にしていたのでまるでギリシャみたいだなと思った。
 首里城は周りを建物に囲まれていて、前が大きな広場になっていた。中国と日本が合わさったような建物で、見事に真っ赤っかだった。「プロジェクトX」によれば久米島の赤だったか?中には展示物があったが、説明が細かすぎてなんのことやら。ふりがなが外国みたいな感じだったり。
 旭橋まで戻り「東横イン」にチェックインした。歩いて国際通りまで出た。国際通りは派手にライトアップされ、土産物屋や食べ物屋が並んでいた。たくさんのアジア系外国人がうろうろしていた。
 ライブをやっている居酒屋が多くて、その中の一つに入ってみた。薄暗い店の奥はステージになっていて、20時半からの演奏をやっていた。若い兄ちゃんのアコースティックデュオで、蛇味線とアコギだった。客は私を入れて3組、オフシーズンの平日だから仕方がないか。民謡を想像してたのだが、BEGINみたいだった。スピーカーから流れる音がうるさすぎると思った。オリオンビールラフテー海ぶどう。都内の沖縄料理屋と変わらないなあ。21時半からのステージはいよいよ2組だけ。ステージの2人に「どこからですか」と聞かれた。「千葉」と答えると、「何回目ですか」「初めてです」「3回来れば飽きるらしいですよ」「・・・」「リクエストありますか」「めちゃくちゃ沖縄ぽいやつ」と、一曲方言バリバリのをやってもらった。最後に知ったのだが、2人は「横目兄弟」というユニットで、youtubeにも動画があるようだ。いい旅の思い出ができた。