びーの独り言

どこいくの?どっか。

2020/12/12(土)「三木」

 起床は8時。早起きして出かけたいと思いつつも、ゆっくり寝る権利の放棄は難しく。936新快速で加古川。1033加古川線で厄神まで。
 三木を選んだのは三木鉄道廃線跡を探索するため。三木鉄道加古川線の厄神と三木の6.6kmを結んでいた。1916年11月播州鉄道の枝線として開通。播州鉄道は1943年6月国鉄に戦時買収され、厄神と三木の間は国鉄三木線になった。1985年4月第三セクター三木鉄道に転換。2008年3月に廃止された。2008年と言えば、乗り鉄をやってた頃で、今になって思えばなぜ乗らなかったのだろうと思う。ただ、思い返せば、あの当時私鉄は守備範囲外で、あまり三木鉄道には惹かれなかったんだよなあ。大学友人Sは出張を利用して乗りに行っており、三木駅で会社の先輩と鉢合わせて気まずかったという話を何回も聞かされた。
 厄神駅跨線橋からはホームの横にかつて線路があったと思われる空きスペースが見えた。厄神駅を出ると、路盤にはバラストが残ったままだった。柵もなく入りたい放題だった。これはやりやすい出だしだった。
 廃線跡は歩けなかったが、非常にたどりやすかった。途中からは突堤になったので上ってみた。天気がよくてとても気持ちよかった。突堤を進んでいくと橋になって突堤が途切れていた。突堤を降りようとしたらお約束通り滑った。しりもちをついて靴は葉っぱまみれになった。
 やがて廃線跡は激やぶとなり、見失ってしまった。歩鉄の達人やら地図やら確認してもわからなかった。諦めた時に見つかるもので。山の中を切通しになっていた。これも激やぶだった。
 一旦廃線跡から離れて、山を越えてから、廃線跡に戻ると、遊歩道になっていた。あとは終点までイージー。遊歩道は、舗装されてなくて土だった。とてもいい雰囲気だった。廃線跡は田んぼの中を突っ切っていて、なんともほのぼのした風景だった。歩いていて楽しかった。
 やがて石野駅跡が現れた。レールもホームが残っていた。駅舎も本物かなあ?三木市、なかなかやるな。
 1245、昼食はたまたま見かけたうどん屋いなみころ。天ころうどんたまごがけご飯セットを頼んだ。ころ(香露)とは濃い目のつゆらしい。この辺で有名とか?つけうどんを甘くした感じでうーんという感じだった。その代わりたまごがけご飯がうまかった。
 13時半、探索再開。相変わらずいい感じで土の道が続いた。またもや別所駅跡が保存されていた。
 最後に終点の三木駅に到着。ここは公園になっていて、まるで有田鉄道の金屋口駅のようだった。歩道にはレールが埋め込まれており、前方から三木鉄道の車輌を型どった足漕ぎトロッコがやってきた。母親と男の子が乗っていた。これはサイクルトレインと言って、土日に運行しているらしい。
 14時、三木鉄道ふれあい館。三木鉄道に関するいろんなグッズが展示されていた。記念にコーヒーを頼もうとしたら100円でお菓子付きだった。安い!
 せっかくなのでサイクルトレインに乗った。おっさん一人で乗るのはどうかと思ったが、旅の恥はかき捨て。いい思い出になるだろう。乗車は無料。記念乗車券をもらった。ペダルがやたら重くて、しかも前に進まなかった。しんどかったので、折り返しまで行かず、半分で折り返した。
 800m歩いて神鉄の三木駅に向かった。大きな川を渡った。美嚢川というらしいかった。町には大体大きな川が流れているものである。神鉄三木駅は何年か前に駅舎が燃えたとのニュースを見たような?駅舎はなかった。駅前もまったく栄えてなかった。観光案内所もなかった。
 1514神鉄三木駅から小野駅。後2駅なのに30分待ち。1555小野駅から粟生駅粟生駅はローカル風情溢れる何にもないところなのに、加古川線神鉄北条鉄道のジャンクションとなっていた。4方向の電車が集結したのには驚いた。端っこにちょこんと停まっていた北条鉄道の運転士さんは女性だった。もしかすると、前に乗ったときに見習いだった人かもしれない。1609、粟生駅から西脇市駅。ここで下車。
 西脇市駅からは国鉄鍛冶屋線が分岐していた。明日は鍛冶屋線13.2kmを探索する予定。ホテルに行く時に少し廃線跡を歩いた。廃線跡は遊歩道になっていた。遊歩道は夕暮れの中、両側に植えられた木が黄土色の葉っぱを落としていて、冬が近づいていることを感じさせた。
 17時、チェックイン。アーバンホテル西脇はやたら遠かった。しかも川のどん詰まりで閉塞感が。なのにでっかいおしゃれなホテル。部屋は東横インをそのまんま広くした感じだった。窓を開けるとすぐ川だった。
 1830、夕食はどこにも行けないので、ホテルのレストラン。看板がClosedになってるけど、中は電気が点いていた。広くておしゃれで清潔感があった。窓の外にはLEDのイルミネーションが光っていた。大きなテレビが点いていて、しばらく見入ってると、おばちゃんが出てきた。レストランは営業してた。豚しょうが焼き定食を注文。一人貸し切りで大きなテレビを見ていた。部屋で見るより贅沢なことだった。ずっと見たかったけど、おばちゃんに気を使わせるのはなんなのでそのうちに退席した。
 三木鉄道は意外と楽しかった。やっぱり期待してない方がいいのかもしれない。6.6kmがまったく苦にならなかった。明日は13.2km、頑張るぞ。