びーの独り言

どこいくの?どっか。

2020/10/18(日)「丹波篠山」

 今日は廃線跡巡りだった。国鉄篠山線は篠山口駅から東に延びて福住までの17.6kmを結んでいた。1944年3月21日に開業し、1972年3月1日に廃止された。駅が市の中心部から離れていたために国鉄の路線としては比較的最初の方に廃止されていた。予定では園部と繋がるはずだった。
 8時に起床。8時半にチェックアウト。歩いて駅に着いたが、地の物は売ってなく、改札横のキオスクでおにぎり1個買った。跨線橋でおにぎりを食べてると、窓から線路脇に篠山線らしきスペースを見つけた。
 昨日、二階町の観光案内所のおばさんは、レンタサイクルは東口と言っていたが、観光案内所は東口にはなく、西口にあった。そして観光案内は9時に開くと思っていたら、10時に開くようだった。しまった!仕方ないので4km歩いて、二階町の観光案内所を目指すことにした。
 9時、廃線跡巡りスタート。大体のルートは歩鉄の達人を見て頭に入っていた。北へ歩き、最初の踏切で東側に不審なスペースを発見。その後、小さな川を渡る場所を特定。順調な滑り出しに思えた。
 その後、廃線跡は道路になっていたので、排気ガス臭く、砂埃舞う歩道を一人とぼとぼ歩いた。途中、一ヶ所だけ廃線跡が道路から離れる場所があった。そこでは、道路は右カーブするが、線路跡はまっすぐ進むはずだった。しかし、どこかわからなかった。こういうことはよくある。とりあえず半信半疑で前に進むことにした。
 途中、味土里館という直売所があったので、焼栗を買った。
 畦道で、ここ廃線跡かなと写真撮ってたら、近くで白いつなぎを着た背の高いじいさんが仁王立ちでこちらをじっと見ていた。気にしないようにして先に進んで振り返ると、まだじいさんは仁王立ちしていた。
 さらに進んでいくと、大きな川にぶつかり橋を渡った。そこは昨日のバス道だった。おかしい。予習では、バス道に出るはずがない。ここで初めてグーグルマップを使った。結果、だいぶ前に道を間違えていることが判明したorz。よくあることとは言え、程度がひどかった。徒歩では戻ることもできなかった。とぼとぼとバス道を意味もなく二階町の観光案内所まで歩いた。トータル2時間もかかった。
 観光案内所では昨日のおばさんがいた。衝撃の事実を教えられた。「駅の観光案内所とレンタサイクルは別ですよ」。今さら聞いても後の祭りだった。まあどうせ道間違えてただろうし。
 11時、レンタサイクルで出発。電動アシスト付き。ギアが泣きそうなくらい軽くて、前に進まなかった。レンタサイクルは事故防止の観点からかこういうのが多い。
 南に行き北交差点に着いた。ここは篠山駅跡。付近をじっと見たが、何もなかった。そこからひたすら東へ。廃線跡は道路になっていた。山あいの長閑な田園風景。とにかく長かった。電動アシストとは言え、ギアが小さいから前に進まない。歩道がある分はいいが、なければ車道を走る。横をバンバン車が追い抜いていった。あちこちで枝豆を売ってる人がいたが、車とバイクが通りすぎるだけだった。
 日置から廃線跡は大きく北側に膨らんだ。そこでようやく廃線跡だと思える小路が出てきた。その道はそのまま竹やぶを突っ切って、突堤になった。突堤にはコンクリートの暗渠がかかっていた。左手には縦に長い看板があり、篠山線跡と書かれていた。田んぼの中の不自然な突堤は続き、やがて道路と合流した。その道路を行くと村雲駅跡を示す駅名票がでてきた。この頃、すでに1時間半も自転車を漕いでおり、ちゃんと17時の返却までに戻れるか不安になっていた。
 そこからは廃線跡は見失った、というか早く福住に着きたいの一心だった。福住に着いたのは13時だった。
 福住駅跡を探した。それらしき場所に農協の倉庫があり、ホームみたいな上に乗っていた。辺りを見渡すと分かりにくいところに、駅跡の石碑があった。一応これで目的を果たした。
 福住もまた伝統的建造物群保存地区だった。今朝の段階では、一番奥まで行こうと思っていたが、一番奥までは5km近くあり、体力的にも時間的にも無理だと思った。途中の住吉神社というところで引き返した。雰囲気は昨日の方がよかった。
 1330、小学校跡の喫茶店で昼食。枝豆が出てきたけど、特においしいとは思わなかった。明日の朝食用にきな粉の揚げパンを買った。
 14時、福住を出発。実は自転車に変速機がついていることに気づいた。今日3つ目のミス。途中、ショートカットの山越えを狙い撃沈するも、ただひたすら裏道をまっすぐ進んだ。最後の方で左の太ももの付け根が痛くなってきたが、なんとか1520に観光案内所に到着。自転車を降りると、歩き方が変だった。
 もうどこにも行く気力は残ってなかった。近くの店で栗ソフトクリーム400円を食べた。全然栗感がなくて騙された気がした。松茸ごはんも売っていたので、地域共通クーポン1000円を使った。800円で200円余したが、余計な物を買うよりはマシ。
 1535、二階町からバス。途中から渋滞に巻き込まれた。「篠山口駅には1時間以上かかる見込みです」。そんなにかかるのか?でも、時間には余裕があった。どうやら渋滞はインターに向かう車が原因のようだった。いくらたってもピクリとも動かなかった。歩いた方が早いレベルだった。途中でカップルが電車に間に合わないと降りていった。バスが篠山口駅に着いたのは1820。なんと2時間45分も缶詰めにされてた。
 篠山口駅での接続悪く、疲れてたのもあって課金した。特急こうのとり。1840出発。松茸ごはんを食べた。醤油ごはんにわずかに松茸のスライス。それでもおいしかった。焼栗も食べてみた。あ・ま・く・な・い。普段甘栗しか食べてなかったから戸惑った。でも、栗と言えばこれが正当なのかな?特急は途中で停車した。対向列車が鹿に衝突したらしい。北海道ではよく聞くが、こんなところでもあるのか?尼崎へは2010到着。1時間半も乗っていたが、特急だったのでそんなに気にならなかった。
 篠山線の痕跡がほとんどないのはわかっていたが、なさすぎてあまりワクワクしなかった。平坦だとは言え、自転車で13kmも往復するのはきつかった。車が羨ましかった。今回の旅も楽しかった。ミスもあったが、これもまた旅である。