びーの独り言

どこいくの?どっか。

2020/11/08(日)「伊賀上野」

 ゆっくり寝ようと思ったら7時に目が覚めた。朝食はホテルの横のすき家。コロナの影響でバイキングが使えなかった。旅情としてはイマイチだが、こういうご時世だから仕方がない。無料の朝食券を渡して、たまかけ定食を選んだ。卵かけご飯は以前は喜んで食べてたけど、今日はそこそこだった。昨日のすき焼きが濃すぎたのかもしれない。
 チェックアウトの時にBMWの車について聞いてみた。初めての試みで昨日からだそうだ。車は玄関の自動ドアから入れたとのこと。こんなとこで車売れるんだろうか?
 9時、だんじり会館。ここにはだんじりが展示されていた。楼車と書いてだんじりと読む。前を行く「しるし」の後ろだから、檀尻と言う。要は京都祇園祭の山と鉾の関係と同じ。でも、祇園祭とは呼ばず天神祭と呼び、日にちも10月末に行われる。大阪天神祭と関係があるかはわからない。
 9時半、芭蕉翁記念館。そんなに本格的ではなかった。期待はずれ。
 10時、伊賀流忍者博物館。前に甲賀の人に聞いたところ、今の忍者のイメージは江戸時代に作られたイメージとのこと。忍者の格好をした人がうろついていて既に胡散臭さ抜群。中学生がわんさかいたので後回しにした。
 伊賀上野城。三層の再建天守で木造。1935年に衆議院議員の川崎克が建てた。後世に伝えるためにあえて木造にしたとのこと。すごい先見の明だ。ここにも中学生がわんさかいたが、もうどうにもならなかった。私が中学生の時だってこんなもんだっただろう。
 11時、再び伊賀流忍者博物館。おそらく国民の持っている忍者のイメージと同じ展示。甲賀で感じたリアルはまったくなかった。
 1145からは500円払って忍者ショー。観客は満員。半分が子供。キャストは阿修羅という集団で、お兄さん、お姉さん、お父さんの家族経営ぽい雰囲気。ショーは殺陣、手裏剣など。さすがによくこなれていて、これはこれで面白かった。
 13時、すべて回ってしまったので駅近くのニカク食堂。B級グルメの豆腐田楽を食べようと思ったが、イマイチだと思ったので、また伊賀牛網焼定食。美味しさが昨日のすき焼きと変わらないのには驚いた。やっぱり肉は高ければいいというもんじゃないなあ。店内のDVDではずっと忍者の紹介が流れていた。さっきの忍者ショーの兄ちゃんと姉ちゃんだった。この店で地域共通クーポンを使った。なかなか使える店がないんだよな。
 14時過ぎに帰ろうと思ったら、伊賀上野行き電車は1時間待ちだった。仕方ないので駅の待合室でヒマを潰していた。10分くらい前に電車が来たので、ホームに上がると、2本停まっていた。両方とも「上野市」となってるので違うなと思った。右側が伊賀上野の方に出発していった。車庫に入るのかなと思ったら、まっすぐ行った。あれっ?時刻表を見たら、この電車に乗らなければいけなかった。そう、発車が50分台と思っていたら46分だった。
 また1時間待ちは激痛なので、伊賀上野とは逆方向の伊賀神戸行きに乗ることにした。乗鉄的にはこれでもかまわないかと。1507出発。沿線は田園風景が広がり、ひなびたローカル線風情を醸し出していた。これこそ旅である。まるでバスのように駅間が短かった。伊賀鉄道は全線伊賀市を走っており、路盤部分は伊賀市の所有。まさしく伊賀市民の足であった。
 途中の丸山駅で列車交換。向かいの列車から職員のおじいさんが乗り込んできた。おじいさんは伊賀神戸駅手前で切符を回収し出した。その時におじいさんに「景色がいいですね」と話しかけた。すると話が盛り上がった。おじいさんは18キッパーだった。こういうのが旅の醍醐味。電車に乗り過ごしてよかった。
 伊賀神戸駅からは近鉄。急行に乗って鶴橋まで移動。思ったよりも早く着いた。もしかすると、三重はそんなに遠くないかもしれない。これも発見だった。
 18時過ぎに尼崎駅に到着。尼崎阪神で紅茶を買ったら、食料品売場の焼鯖寿司が目についた。買って帰った。
 家に帰ってから、忍者ショーのYoutubeを探した。「Youtubeチャンネルやってるんで登録お願いします」と言っていたからだ。見てみると、いろんな演目があった。頑張ってるなあと思った。
 伊賀上野は、意外にも面白い町だった。初めはなぜここが栄えているのかわからなかったが、京都から伊勢に行く街道筋であり、木津川から奈良や京都に行ける。松尾芭蕉にも感銘を受けた。自然をありのままに表現し、その中に侘びとさびを感じさせる。それはもしかすると伊賀の文化が培ったのかもしれない。
 この一連の旅で三重県を回るつもりはなかったけど、他のところも急に行きたくなってきた。