- 作者: 池谷裕二,木村俊介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/08/07
- メディア: 単行本
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これも池谷先生。共著者として木村俊介という人物がクレジットされている。どうやら「海馬」で出てきた糸井重里さんに関わる人らしい。木村氏が質問をしてそれに答える形式で進んでいく。
この本では今までの本と違い、池谷先生のご経歴と今の研究内容について説明されている。題名にある「ゆらぐ」とは脳がたえずゆらいでいて同じ状態は二度と現れないことを示している。脳がゆらぐとはシナプスの発火のパターンがゆらいでいるのである。発火はランダムで生じると考えられていたが、池谷先生はパターンらしきものがあることを見つけた。池谷先生はシナプス1個を観察しても全体がわからないので、全体の発火の様子について研究しているとのことである。脳が収束したり発散しないように適当にゆらいでいるなら、世の中の何が正しいとか間違ってるとかいうのもないのかも。そのときによって変わるのが本質なんだろなって。いい加減でお気楽がデフォルトになるように脳はできている。曖昧でいいんだな。
2回読んだ。池谷先生について知りたいならお薦め。脳科学を期待しているなら他の本を。でも、クオリティは高いけどね