2007年に初めてGWに旅行した際には、期せずして桜を追って北上する旅となった。弘前、芦野公園、松前、まだ桜は咲いてなかったが、初めて訪れる場所はどこも印象的だった。そして五稜郭。こんなに美しい桜を見たのは初めてだった。それはもう私の心をがっちり捕らえて離さなかった。また来ようと誓ったが、それ以来ずっと函館の桜がGWに満開になることはなかった。あれは奇跡だったのか？正月にお邪魔した｢函館クロスロード｣、イベントも強烈だったが、それにも増してブログやツイートが面白くて。ある日、今年はGWに満開とのツイートが。これは行かねば。一つだけ問題があった。わざわざ大金をかけてまで行く必要があるのか？でも、このタイミングを逃すと一生後悔すると思った。もしかすると、最後の桜になってしまうかもしれない。何かに導かれるように函館へ向かった。
千葉みなと―東京―新青森―青森―函館―七重浜。
スタートは適当だった。2007年にあった割引切符は直後に廃止されており、最初から新幹線を使おうと考えていた。0706千葉みなと駅をスタート。新青森までは全席指定であり、席が残っているか不安だった。東京駅に到着すると席は空いていたが、東北新幹線が人身事故のために2時間運転を見合わせ。新幹線での人身事故なんて滅多にあるものではない。幸先悪いなあ。待つ以外の選択肢はなく、みどりの窓口の近くで、車内で食べるはずだったシウマイ弁当を食べた。急ぐ予定もないくせに、どうして待つのって辛いのだろう？
10時すぎにようやく動き出した。席は通路側だった。車内では爆睡して、気がついたら仙台だった。その後もうつらうつらしながら新青森はあっという間だった。やはり新幹線は早いなあ。函館行きの特急への接続もめちゃくちゃになっていて衝撃の90分待ち。速達の意味が台無しではないか。とりあえず青森駅に移動して昼飯を食べることにした。青森駅のそばの市場へ。前にも行ったことはあり、あんまりかもと思いつつ、他の選択肢もなく。｢函館クロスロード｣へ電話したが、繋がらず。出かけてるのかな？酒屋があり純米大吟醸を入手できたのはよかった。
15時特急｢白鳥｣で函館へ。17時すぎに函館駅到着。すぐに｢函館クロスロード｣へ電話。今度は繋がった。｢正月に来られた方ですよね？｣、覚えてくれてて嬉しかった。晩飯は大門市場の｢ふさや｣。ここは以前酷評した店。だいぶ声かけができるようになり、活いか刺という目玉メニューもできていた。いい店になったなあ。もうとんとん焼きにこだわる必要はないのでは？
19時半頃に｢函館クロスロード｣到着。オーナーさんが出迎えてくれた。まるで昔からの友達のように。今日のお客さんはおじさんが一人だった。テレビでは日ハムvs西武をやっていた。さすが北海道だ。差し入れた日本酒を飲みながら談話室で語り合った。めちゃくちゃ面白かった。これだけで来てよかったと思った。気がついたら24時。空の日本酒のボトルが転がっていた。
