びーの独り言

どこいくの?どっか。

新訳 孫子

[新訳]孫子―ポスト冷戦時代を勝ち抜く13篇の古典兵法

[新訳]孫子―ポスト冷戦時代を勝ち抜く13篇の古典兵法

 「論語」と一緒にブックフェアで買った。兵法が書いてあることは知っていて、内容が気になっていた。
 訳者が良くない。一応、2回読んだけど、印象は変わらず。きっと他の訳者なら魅力を伝えてくれるはず。経歴にある軍学者って何?文章が品がなくてわかりにくい。自慢ぽいやら独りよがりやら。後書きに、締め切りまで2ヶ月で、いろんな研究を見る時間がなかった、と。やっつけ仕事すぎる。PHPってこんな出版社なのか?
 一番のメインは「部下は怠け者である。隙があればさぼろうとする。部下を動かすには死地を演出すればいい。死地に放り込むことで必死に働くようになる。」。完全なパワハラw。死地でもないのに死地を演出されるのか。部下にしたらたまったもんじゃない。孔子だと「仁をもってして部下の心を掴む」となる。他には「戦わずして勝つのが一番よい。戦うことにより少なからず疲弊する。戦わずして圧倒的な力をもって相手を屈服させるのが本当の勝利。相手が負けたと気づかないくらいにさりげなく勝ってしまうのも良い方法。」「相手の意表をつけ。スパイを使って情報を集めよ。数的不利でもそれなりの戦いがある。大切な物を奪うと相手は動揺する。」、挙句の果てに、日本はなぜ核武装しないのかと、本論と関係のない持論を展開していたり。
 エッセンスに特別の目新しさはないのでお薦めしないが、それでも読みたいなら他の訳本が良い。