びーの独り言

どこいくの?どっか。

お天気おじさんへの道

 ふと東京駅で見つけた。気象予報士がらみの軽い本ならば、少しくらい勉強の役に立つのではないかと。題名のとおり気象予報士を目指した本である。最初、ノリが軽薄なように感じて、とっつきにくかったのだが、最後にはどっぷりと浸かってしまってた。とても読みやすい文体に散りばめられた知識や発想が楽しかった。
 まず講習を受けにいくのだが、1年間40回の講義で30万円強の出費。時間を節約するなら、お金払って講義がいいんだろうな。メンバーは若い人が多く、男性は理系タイプが多いみたいだ。私の頭の中に講習を受けに行くという考えはなかった。実務に役に立てようという資格ではないから独学で充分という判断だ。ただ、課目中の実技に関しては良い勉強方法がないと聞く。実技だけの講習もあるみたいだし、それは考慮に入れとく必要はあるか。
 気象予報士が何ができるかというのはよく話題になる部分なのだが、科学的根拠に基づき毎日予報し公式に発信できるというところだ。発信の部分は資格は要らなくて、素人のキャスターでも務まる。予報はコンピューターによる数値計算とかに精通してないとダメで、いきなり自分の会社を立ち上げるなんてことはほとんど無理。どこかに就職するか、その肩書きで箔をつけたり自己満足に浸るかしかない。気象庁にお勤めの人でも意外と資格を持ってない。つまり資格がなくてもデータの測定はできるし、計算もできるということだ。天気に売り上げが左右されるような職業の人が天気予報を利用する。長期の株価の動きを予測するのに用いる人も多いそうだ。今年の天気は冷夏だから作物が不作だとか。森西武と野村ヤクルトは天気予報のデータを毎回手に入れてたそうだ。さすがID野球
 蝉が鳴き始めたり、植物が色づき始めたりしても、気象庁からの発表がなされる。その下りで「いちょうの木は気象庁の道路を挟んで前にある皇居端の清麿公園にある。その公園には和気清麻呂像が建立されている。いちょうの木は関東大震災の時にここに移植された。」。???これってもしかしてMBで集合してた場所ではないか?調べてみると、いつもの公園の前にまさしく気象庁があることがわかった。あの公園にいちょうの木なんてあっただろうか?ずっとあの銅像は一体なんだろうと思っていたが、ほとんど謎が解けたも同然で、Wikiによれば「戦前は、楠木正成などとならぶ勤皇の忠臣と見なされ、紙幣(ろ拾圓券)に肖像(想像)が印刷された。現在でも忠臣とされ、東京都千代田区大手町の気象庁付近や、岡山県和気町の和気神社境内など、各地に銅像がある。」。とても有名だったのか。岡山の和気と繋がってるとは。
 気象予報士を目指してなくても充分に面白いと思う。まさかあの公園が出てくるとは・・・。何かをやっていれば、点と点が線で結ばれることがある不思議。