開発なんていうのは極端に言えばシュンペーターの新結合。いまさら新しい物理化学法則を発見できるわけもなく。化学の場合、理論はあっても混合系になるとやってみなきゃわからない世界。ひたすらへたな鉄砲を打ちまくる。経験的に良い薬品が知られていて、最初はそれらを用いて配合してみると、なかなかいいところにいったりする。この配合を超えることが難しかったり。薬品の種類をマイナーチェンジしたところで、トレードオフに過ぎない。総合力が足りなけりゃ落としどころは別の要素になる。
結論から言えば落としどころは設備である。数百万円で問題解決できるなら安いものだ。設備投資に見合わないテーマなどさっさと止めてしまった方がよい。根性や精神論でモノができたら苦労しない。確実な技術を積み重ねていくことが大切。でも、うちの人たちは配合を組めない担当者が悪いという理屈。テーマを決めるのは担当者じゃないのに。ここではモノを作るよりも誰が失敗の責任を取るかが重要なのである。
