びーの独り言

どこいくの?どっか。

2021/01/23(土)「還暦祝い」

 N教授の還暦祝いの集まりがあった。コロナ禍のためにzoomでの開催となった。参加者は120名ほど。
 大学を卒業してから25年。ものすごい長い月日が流れたようなあっという間だったような。研究室は非常に厳しくて礼儀や考え方などをイチから叩きこまれた。在籍していた三年間は非常に密度が濃く、今思えば自分の限界も見えてしまった。その後はあの時ほどは頑張っていない。さて、N教授は当時助手で、私はN教授の部屋ではなかったけれども、フレンドリーで人間味溢れる熱意溢れる先生だった。時にN先生の部屋の人が羨ましく思ったし、負けるもんかとライバル心を燃やしていた。思えば技術について真摯に議論していたのが懐かしい。
 時間になって繋ぐと画像は繋がったけど、音声が来なかった。焦った。なんせ大学は厳しかったから、こういうのは怒られるのではないかという恐怖感が湧いた。最初、私服だったのも、だんだん怖くなってきて、自分の部屋にも関わらずスーツに着替えた。それから、 画面のバックに映る部分にあった布団と衣装ケース2つと壁に吊ってたダウンジャケットを片付けた。
 音声が聞こえなかったのは、まだミーティングに参加してなかったからで、接続できた時にはちょうど経歴の紹介が終わり、N教授の挨拶が始まるところだった。約1時間に渡るお話だった。N教授はまったく変わってなかった。独特の言い回しが懐かしいと同時に一瞬で25年の差を飛び越えたような気がした。地震の時の写真を見て、記憶よりもめちゃくちゃだなと思った。
 個別の部屋に分かれて懇親会が始まった。その部屋にはうちらの2代下までいた。懐かしい人たち。でも、ほとんど変わってなくて。外国に赴任してた人も多かった。話を聞いてたら、Yさんから電話がかかってきた。そこで私が部屋に入ってないことがわかった。慌てて入室。わかっていたけど、みんながいる場所でしゃべるのは気が引けた。それに仲良かったのは、Yさんしかいなくて。現役時代も他の人たちとは微妙な距離感があり、それもまた25年経っても持ち越しているようだった。
 会が終わっても消化不良だったので、Yさんに電話した。こっちの方がよほど楽しかった。コロナが収まったら会う約束をした。
 私は前を向きたい。大学のことは所詮過ぎ去った過去である。過去を懐かしがっても今は変わらない。何をしたかではなく、これから何をするかだ。