びーの独り言

どこいくの?どっか。

2013/05/19(日)「上野」

 3時45分に目覚ましが鳴ったが、珍しく甘い夢を見てたのでスルーした。起きたのは6時半だった。横浜に行こうと思っていたが、諦めた。その代わり京成に乗って上野動物園に行くことにした。
 西登戸―津田沼―上野・・・西園―東園・・・上野―青砥―押上―高砂―金町―高砂津田沼―西登戸。
 京成本線津田沼から上野までは、初めてではなかったが、景色の記憶はなかった。気づいたことは、どこまで行ってもこじんまりとしてること。京成はとことんまで控え目である。
 上野動物園に着いたのは開園の20分前の9時10分だった。チケット売り場の列はまだ延びていなかった。開門すると、人々はすぐそばにあるジャイアントパンダを目指した。私はパンダのことをすっかり忘れていた。そんなに興味もなかったが、せっかく来たのだからと覗いてみた。ジャイアントパンダはガラスの向こうで、座りながら竹を割った餌をバリバリと食べていた。軽く衝撃があった。パンダで騒ぐ気持ちがわかるような気がした。これだけで来てよかったと思った。
 その次に見たのはフクロウだった。ちょこんと木の枝に留まっていた。まん丸の目、白い羽毛。孤高の存在。なぜか私はフクロウにひかれる。やはり来てよかったと思った。
 上野動物園には有名なあらゆる動物が揃っていた。世界中にはたくさんの動物がいることを思い知らされた。どのような進化を経て現在に至っているのか?生物そのものへの興味は尽きることがない。
 檻の中の動物を見ていると高村光太郎の詩を思い出す。ゴリラが私を見たような気がした。実は私も檻に入っている動物と変わらないのかもしれない。飼いならされて牙を抜かれている。既に野生に戻る力もない。何が幸せなんだ、なんてことは考えるだけ無意味なのかも。
 ずっと旭山動物園と比べていた。飼育舎は遜色ないのだが、何か足りないと思った。おそらくソフト面が足りない。旭山ではお客さんへのプレゼンが徹底されていた。旭山のモグモグタイムの言い回しやフリップの説明文はお客さんに理解できるようによく考えられており、また若い飼育員さんからの情熱がよく伝わる内容だった。上野は日本一の動物園であるが、まだ工夫の余地はあるように思う。
 上野動物園に来た理由は旭山と比較したかったのと、実は乗り潰しの一環でもあった。ここには日本で最初のモノレールがあった。このモノレールは一ヶ所公道を跨ぐために、「鉄道」として分類されている。日本でモノレールが普及しだした頃は、実験的に公園などの施設内に作られた。今では上野以外は潰れてしまったのが残念だ。150円でわずか1分半。別に乗らなくても移動できるのだが、15分待ちという人気ぶりだった。子供にとっては移動というよりアトラクションなのだろう。最初のモノレールは意外にも懸垂式だった。座席はすべて窓側を向いていた。これはかなり未来型の配置だ。その性格が普通の人を運ぶ鉄道と異なり、今でも多くの子供に夢を与えていることなど、乗り鉄としてはとても興味深いモノレールだった。
 1日中粘るつもりだったが、15時に全部見終わった。まだ明るかったので京成に乗って押上に向かった。東京スカイツリーの下にある商業施設「ソラマチ」に行った。お台場の「ダイバーシティ」みたいな感じだった。もともと買い物目的じゃないからミスマッチだった。
 次に金町に行った。高砂での乗換えが改札外だった。柴又の帝釈天を見ようと思ったが、寺社仏閣にそこまでこだわりがなく、時間も遅かったのでスルーした。
 今日は充実した一日だった。くたくたになった。なぜだか動物を見ていると心が動く。本能に訴えかけるなにかがある。他の動物園にも行ってみたくなった。