びーの独り言

どこいくの?どっか。

2012/05/10(木)「プロレス」

 スーさんに誘われて人生初のプロレス観戦をした。一体何を感じるのかそれが知りたかった。他のメンバーはKさん、コバ、ケンシロウ後楽園ホールの「ドラゴンゲート」。昨日に予習したが、知ってる選手はいなかった。最初にチーム別の抗争を紹介する演出があったが、嘘臭くてとまどった。また一番最初の試合で最初にチョップを見たときあからさまに形だけで、もしかして失敗したかも、なんて思った。しかし、2試合目に外人が出てきてから空気が一変した。隣のスーさんが「あいつ飛びますよ」と言った瞬間、相手を場外に投げ飛ばし、反対側のロープに飛んで、その反動で相手めがけて場外に飛んでいった。考える間もなくまさに一瞬の出来事だった。気づいたときにはロープの上、空中を斜めになりながら両手を上げて飛んでいる外人がぴたっと静止して見えた。そのフォルムはとても美しかった。これがプロレスなんだ!止まった時間はすぐに動きだし、フライングボディーアタックの外人は姿勢を保ったまま場外に落ちていった。子供の頃に見てたのと全然違い、ものすごいインパクトだった。そこからあとはもう興奮の連続だった。とにかく自然に「あー」「うおー」「すげー」とか言葉が出てた。今までどんなものを見ても声がでることなんてなかったのに。選手のキャラ設定がうまくできているし、技は見た目の派手な空中戦。恵まれた身体、普段からの鍛錬、仕組まれたシナリオ、マイクパフォーマンス、あらゆる努力が直に伝わってくる。ダメージを与えて倒すなんてのは野暮なことであり、お笑いありの凄い技術も見せてナンボみたいな、ただひたすらに楽しんでくださいというだけのエンターテインメント。相手あってのプロレス、客も一体となって酔いしれる総合芸術。すっかりはまってしまった。リアルよりもリアルだ。リアルと虚構の境目がわからないから、どこまでがリアルでどこまでが虚構なのか強制的に考えさせられる。思えばリアルですらプロレスみたいなものだ。俺たちは相手やシーンに応じて自分を使い分けている。根底にはある程度決まったストーリーが存在し、ある意味出来レースでもって、ある意味自由でもある。帰りの電車の中では大興奮だった。こんなに素晴らしいものがあるなんて。おしゃべりが止まらなかった。また見に行きたい。