びーの独り言

どこいくの?どっか。

一日一生

一日一生 (朝日新書)

一日一生 (朝日新書)

 この本は3日前に三省堂で買った。偶然に店頭で見つけた。著者は高名なお坊さんで、私はどこで知ったか思い出せないのだが、厳しい修行を達成したことと「南西北」の話を知っていた。
 1日で読める。3日で3回読んだ。いろいろないい話が書かれているが、一日一生という題名こそが最も重要なテーマに思える。「一日が一生、だな。今日失敗したからって、へなへなすることない、落ち込むこともない、明日はまた新しい人生が生まれてくるじゃない。/それには、今日を大切にしなかったら、明日はありませんよってことでもある。今が一番大切だってことだよ。/今自分がやってることを一生懸命、忠実にやることが一番いいんじゃないのかな。」、これはデール・カーネギーが「一日の区切りで生きる」と言ってるのと同じ。
 ひろさちや氏の本ともよく似ている。頑張れなんてことは書いてない。周りなんて気にせずに自分らしく生きなさいということを説いている。自分らしくやっていれば、仏様が自分にふさわしい役割を与えてくれるのだと。これってイエス様が試練を与えてるとか言うのとと似てるよなあ。それから、自分の置かれている状況は自分で作りだしたもの、自分の認識を変えてみることも必要、と説いている。人のせいや環境のせいにするなと。仏様は自分の心の中に住んでいるのだと。これってジェームズ・アレンも言ってるよなあ。マーフィーのように、ポジティブシンキングすればいいことが起きる、とまでは言ってないが、前向きに考えようという部分は同じ。
 歩きながら休む、という技が紹介されていた。最初は右足を意識して、疲れてきたら左足を意識して、疲れてきたら腕ふり・・・といったようにどんどん意識するところを変えていく。確かに走ってるときにそういうことをしたりする。疲れるってのは肉体的ではなく気持ちの問題だったりするわけで、単調な作業でも楽しいことを考えながらだったらすぐに終わるよなあ。普段の生活でもそういうのができれば、時間を有効に使えそうだ。
 「南西北」というのは、「なにしにきた」と読む。あなたは何をするためにこの世に来たのですか、ということ。自分で自分の道を進んでいけばよいのだ。
 簡単な言葉でとてもわかりやすい。暖かい気分になる。いい本だ。