昼過ぎ、所長が席にやってきて「１４時に会議室な。まあ最後やけど。」と言った。Ｋプロがたまらず「出るんか？」と聞いてきたので、「昇進でしょう。最後って言ってたし。」と答えた。順当にいけば管理職に上がるタイミング。紛らわしい。１４時に会議室前に行くと何人か揃っていた。誰に内示が出るか丸わかりだなあ。机に座ってる人たちがジロジロ見てた。いや、私はおそらく違う。同期takathyも来てた。同じく管理職昇進組だ。一人ずつ部屋に入っていった。takathyは昇進のみならず転勤になった。私も転勤の可能性が消えたわけではなかったので、少しドキドキしてた。偉い人が中から出てきて「お前は最後」と後回し。後から来た人たちが次々と内示を受けていった。懸念してた中津川に転勤になった人がいた。本当に中津川あったんだなあ。出された人は悔しそうな顔に見えた。逆に私は安心した。３０分待たされて、いつのまにか同期集合。みんなで入室、みんなで昇進の内示。たくさん動きそうで動きは最小限だった。それが人事異動なのかもしれない。
予想はいい方にはずれた。動かなくて本当によかった。内示が出た瞬間に生活は一変する。昨日までの安息の日々が崩壊する。逆にイヤな部署から解放される人もいるだろう。最近、転勤アリを前提に入社したものの、自分で自分の住み場所を選べないのがしんどく思えてきた。イヤな場所へ飛ばされても辞めることができない。家族がいれば単身赴任だ。自分の人生が自分ではなく会社に左右されてる感覚。考えても仕方のないこと。けれど気になる。明日は闇かもしれない。だから今を精一杯過ごすだけ。
