びーの独り言

どこいくの?どっか。

武士道

 今年一番売れた本、藤原正彦国家の品格」で武士道が取り上げられていた。その中で「「卑怯」ということはもっとも恥ずべき行為である」という内容が展開されていた。本屋に行ったときに「武士道」を見つけた。新渡戸稲造が英語で書いてたことは知らなかった。1898年、37歳の著。
 とても引用が多く著者の切り口も多彩。ただし抽象的なところがありかなり読みにくい。それでもうっすらと覚えてることを書くと、「武士とは名誉を守るためには死もいとわなかった。ただし、無意味な死は犬死とされた。」、「お金は卑しいものとされた。富と名誉が分離してた。」「感情は顔に表さないことが美徳とされた。」「知識は重視されなかった。」・・・。現代の社会で言われていることと全く正反対ですな。名誉のために生きるとなると、あまりにも厳しすぎる印象がある。生きる意味がなけりゃ死ななきゃいけないのだろうか?自己を捨て大儀のために命を捧げるなんて、時の為政者が美談として利用したということは考えられないだろうか?今だって下っ端は、時には西洋風だったり、時には東洋風の論理を持ち出されて、搾取されてるだけだもんな。
 集団生活のルールが武士道に基づいているとされている。ただ、封建制に基づく階級社会が前提だったり。西洋の個人主義は万人にチャンスがあるが、弱者には厳しいよな。西洋、東洋ともによい部分もあり悪い部分はある。そのへんはバランスの問題だと思う。実際は、資本主義と言いながら社会保障はあるわけだしね。