びーの独り言

どこいくの?どっか。

2018/08/14(火)休「入院40」

 昨朝確立したばかりの麻薬早送り戦法で落ち着いたと思った口内炎は「誰が終わったと言った」と言わんばかりにその痛みの強度を増してきて、新戦法をあざ笑うか如くあっけなく打ち破ってきた。30分しか眠れないのに起きたときのほっぺたは乾いていてじんじんと強烈に痛かった。こないだ腫れてたのは右だけだったはずなのに今日は左も腫れていた。金曜日の点滴を再登場させたりやアイスノンを導入して抵抗を試みたが、点滴はほとんど期待はずれだったし、アイスノンはどうやって寝るのって感じだった。当直の先生に眠剤を進められたが、効果があるとはとても思えなく、他に手があるわけでもないからとりあえずはやってみたが、効果はまったくなさそうだった。朝までなすすべなく悶えていた。
 朝私にできることは相変わらず愚直なまでに麻薬早送りからの痛み止め入りうがいしかなかった。起きてる間は口の中を乾かさないようにうがいを何回もすればいいが、結局寝た後にどう乾燥を防ぐかが最大の問題だった。看護婦さんによれば、歯科では口の中を焼くらしかった。花粉症を思い出した。痛そうに思えたが、どうせ火傷状態だからありなのかもしれない。あとは歯科から先週紹介された大豆油。口の粘膜に油の膜を張るらしい。いかにも眉唾に思えるんだが、こちらも藁にもすがる思いだからなあ。いずれにしても後で先生と相談だ。
 朝の巡回では金曜日夜からの熱は続いていた。それはそれで心配だったが、今はもう口の中の痛みを抑える方が最重要課題だった。昨日移植の先生がカテーテルからおこなった採血は、再び看護婦さんの手に戻り腕からの採血になった。珍しく成績が悪い右腕でも一発でうまくいった。
 麻薬のベースは3から4まで引き上げられた。どこまで上がるのだろうか?
 14時15分くらいに見習いの先生が血小板を持ってきた。うがい中だったので「後で来ますのでベッドに寝ておいて下さい」と言われた。いつもと違ってたのが気になった。父親が来たのでうがいが終わるまで10分間部屋の外に出させた。しばらくすると若い先生と見習いの先生が入ってきた。若い先生から衝撃的な発言が飛び出た。「これからカテーテル抜きます」。あまりに突然すぎてびっくりした。カテーテルとは細いチューブで右鎖骨の下から血管の中を心臓近くまで通し、要はこれを使って大量の薬剤を血液中に投入することができる。通常は時間とともにカテーテルは血管の中に固定されるのだが、私の場合はYさんから「カテーテルが少し抜けている」と言われていた。私がカテーテルを入れられた日はブログを停止した日だった。痛くて考える余裕がなかった。そして今日ブログを再開する日はカテーテルを抜くのか。痛さへの不安しかなかった。
 若い先生が続いて言った。「日曜日の検査が帰ってきて血液中に菌がいることがわかりました。カテーテルを抜けば大体熱は治ります」。熱のことはノーマークだった。確かにいろんな抗生物質を点滴していたようだが、どれも熱は下がらなかった。もしかして原因究明にだいぶ困っていたのかな?父親が戻ってきたが、カテーテル除去に時間がかかりそうなので今日は帰ってもらうことにした。
 若い先生が気合い入れて道具をたくさん用意していたにも関わらず、血管の中にあるべきカテーテルの根張り部分が身体の外に出ていた。「これすぐ抜けるで」と言われると、まったく何も感じることもなくカテーテルは抜けた。患部を抜糸し、消毒し、ガーゼを強く当てて終了。点滴のルートは左腕2箇所となった。看護婦さんによれば、これでは点滴に不便なのでカテーテル再建手術があるでしょうとのこと。不具合の原因がわかって良かったのではあるが、そもそもカテーテルの扱い方が悪かったことが原因であり、その支払った代償があまりにも大きすぎて猛省した。何がおとなしくしておくじゃ。
 リハビリバイクはキャンセルできるようだが、身体拭きは許してもらえなかった。昨日から被っているヘアキャップには髪の毛がついていたが、思ったよりは少なかった。それでも指でむしると大量に抜けてきた。きりがなかったので途中で止めて、明日のシャワーに賭けるつもり。

 今日は血小板1回、赤血球2回だった。
 痛み止めに麻薬以外点滴も併用することになった。先生の指示だった。