びーの独り言

どこいくの?どっか。

大研究 日本の道路120万キロ

 廃道サイト「山さ行がねが」の管理人ヨッキれんの本。私はこのサイトが大好きで、2004年頃からずっとチェックしている。ヨッキれんは命懸けで、棄てられた道を探検しては、その様子をウェブに発表してきた。好奇心を煽る文章と色鮮やかな写真は、私の心を捕らえるには十分だった。最近は綿密な机上調査も加わり、さらに進化を遂げていた。ヨッキれんは、世界初の廃道探索者として食っていくことを決意し、ウェブマガジン「日本の廃道」を立ち上げた。だんだんとメディアへの露出が増え、雑誌の記事執筆もおこなうようになった。そして今回単独名義の本著が出版された。道にすべてを懸けるだけでなく、人生という道までも切り開いているヨッキれんに、是非一票を投じたかった。
 この本の事前情報は題名以外なかった。道路の疑問に答えるくらいなのかなと軽く見ていたら、中身を見て驚いた。道路について、法律をベースにした大真面目な解説がなされていたのである。「山さ行がねが」からは想像のつかない展開だった。よくこれだけの分量をまとめあげたなあ。道路史とでも言うのだろうか。これは道路をこよなく愛しているプロでないとできない仕事である。自分のことを省みると、身が引き締まる思いであった。
 読むのには5日くらいかかった。とても読みごたえがあった。1回だけ読んだ。覚えるような内容ではないだろう。誰にお薦めするか考えてみると、すごくマニアックすぎて見当たらなかったり。それだけ新しいということだろう。