びーの独り言

どこいくの?どっか。

2013/04/08(月)「英文」

 今年に入ってから英文の秘密保持契約書と格闘している。承認システムは以前は形式だけだったが、一度お客様との大問題が生じてしまい、それ以来副社長と将軍様が一字一句チェックする体制に変わった。普通の会社なら法律を扱う部門がやるのだが、なぜかうちは技術担当が説明して、説明できなければどやされる。実験を進めなければいけないのに、専門外の契約書も理解しなければいけない。これではなんぼ時間があっても足りない。うちはアイディア勝負の会社ではない。開発競争に勝つにはスピードしかないのに、秘密保持契約という一番最初のステップだけで何ヵ月もかかってしまう。正直、契約以前の問題だと思う。残念ながらこれがうちの実力である。
 さて、英文の契約書の場合は英文でチェックされる。慣れるために毎日2時間くらい読んだ。普通の文なら理解できるが、読みやすさを犠牲にして正確さだけが命みたいな文なので、複雑怪奇そのものだった。法律に詳しく翻訳家を目指している大学友人Sのおかげでずいぶん解読できたが、それでもわからない箇所が残った。日本語にしても意味がわからず、アメリカの契約書に詳しい弁護士に解説されてもわからない。レポートラインのHさんもその上のTさんも理解できなかった。結局、チェックの際にその弁護士に同席してもらうことになっているが、法律的バックボーンがない人間が専門的なことを真に理解することは困難であろう。揉めること必至である。
 先週からは英文でサンプルの取扱い説明書を作っている。取扱い説明書がないと、それ以外のことはやらない可能性があるらしい。ドイツなら問題ないとのことだが、念のために作るそうな。最初、簡単に済まそうと思っていたが、やってみると意外に奥が深かった。文章だけでなく、絵もたくさん作った。隣のTさんに添削してもらいながら、書き進めていった。苦痛というよりは、なぜか夢中になった。何事も経験だ。
 これまでの人生、必要になるまで英語をやっても身につかないと思っていた。今がまさに必要なときである。今やらなくていつやるの?きっとそういう巡り合わせなんだな。