びーの独り言

どこいくの?どっか。

阪急電車

阪急電車 (幻冬舎文庫)

阪急電車 (幻冬舎文庫)

 ちょっと前から関西で話題になっている小説。小説は読まない私だが、「阪急電車」と言う題名にはそそられるものがある。阪急電車には昔からお世話になっていたからだ。それでもやっぱり小説だし買うのを我慢してたら、そのうち人気に火がついて異例の60万部くらい売れたらしい。また映画化までされてしまった。GWの関西私鉄乗り潰しの際には、この小説の続編と思われるポスターがあちこちに貼られていた。きれいな女優さんがアップになっていた。
 この小説の舞台は阪急今津線の宝塚から西宮北口。一駅ごとにいろんな恋愛物語が動いていく。実は宝塚から仁川まではGWに乗ったばかりでほとんどわからなかったり(汗)。話の内容はざっくり言えば、車内で偶然遭った若い男と女がカップルになったりする。読み出した最初は癖のある展開にとまどったけど、最後にはひきこまれていた。わざと癖をつけてるのかもしれない。「阪急電車」というコンセプト勝ちだ。これが「阪神電車」なら買わなかった。酔っ払いのおっさんのイメージだもんな。阪急電車は好きだけど偶然の出会いなんてなかったし、全国の鉄道でもありませんが?
 著者のことを知ったのは読んだ後のWIKIだった。女性ということを知らなかった。そう考えれば、おばさんやお姉さんは出てくるけど、おじいさんやおっさんは出てこない。恋愛シーンは女性目線。そこまで考える男っていないだろっというような心理描写。いや、それがわからないから独り身なのか?著者は競争の激しいライトノベルで人気があり、特に恋愛の描写に定評があるとか。確かに引き込まれる。
 こういうの初めて読んだ。いつもベビーなのばかり読んでたから、ある意味新鮮だ。感情を動かされたからいい本だ。こんなこと、現実にはないさ。でも、憧れというか希望のようなものを感じさせる。役に立つ処方箋ばかりじゃなく、たまには爽やかな清涼剤も必要なんだな。それにしても、大阪のくせによく売れたねえ。
 普通の人は阪急電車は置いといてもこんな恋愛をするのかな。自分に当てはめたら、大学時代もなかったし、社会人になっても、一回しかなかったね。ええ、そこを強く思い出したりね。栓なきことですが。