将軍様への報告があったが、免疫ができたのかなんともなかった。将軍様の首尾一貫しない発言はどうでもよかったから、チームの反応に応対するのも時間の無駄に思われた。上層部としての方針が示されないから、Fさんからうちのチームの意志統一しようという呼び掛けがなされた。私は「言葉じゃなく行動を見ればいいんじゃないですか」と言った。泳ごうと帰りかけたとき、Jさんからいろいろ言われて、例のように終わりのない議論となった。私にとっては、泳げなくなったという事実だけが残った。
私は自分の生活のためにやっている。だからこの会社が倒れたら困る。実現できない理想論なんかに興味は全くない。実現可能なことをどうすればいいか考えている。1人が革新的なアイディアを披露したところで、周囲がついてこなければ全く意味がない。周りを説得できるかどうかも含めて個人の実力だし組織の実力だ。夢がないと言われるかもしれないが、目の前の問題を片付けずに夢を語ることに意味はないと思う。何事もできる範囲のことを一歩一歩やる以外に何もない。それで不適格だと言われれば、他所に飛ばして欲しい。そういう運命だと思うだけだ。所詮人生というのはマラソンのようなところがあってマイペースで一歩一歩進んでいくものである。普段から準備をしていないと困難は乗り越えられないし、無理のない計画を立てないと完走できない。どうしても避けられないことがあれば、それは運命だと受け止めなければならない。どうせ脳ミソは頭がおかしくならないように作話してくれるのだから。完走計画を立てても実行しなければ意味がない。誰かが自分の代わりに完走してくれるわけではない。結局のところは、具体的に何ができるかだ。何もできない人は考えも大したことない。強いことの結果が生きているのではなく、生き残ってるから強いのだ。
とは言うものの私も自己の欲望には勝てないところがあり、健康診断の再検査があるにもかかわらず、自分が気持ちよくなりたいがために「どさんこ」で晩酌。わかっちゃいるけどやめられない。人間は欲深いのである。
